学校トイレ 進む洋式化 

高校、便座に抵抗感も 小中、完全整備へ着々

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今や一般家庭で主流となった洋式トイレ。温便座や洗浄装置など機能が充実し、海外からの評価も高い。県内の学校でも「和式は使い慣れない」という児童生徒の要望が多く、改修や新設校で洋式化が進む。水戸市は2022年度までに全小中校で100%洋式にする方針を打ち出した。つくば市は本年度開校した新設校の全てを洋式にした。県教委も県立高などで順次、改修を進めたい考えだ。ただ一部の生徒から「他人が座った便座には座りたくない」と和式の存続を望む声もある。県内施設のトイレ事情を取材した。

■1%切る和式

「全部洋式にしてほしい」「和式トイレの使い方が分からない」-。

児童生徒の声を受け、県内小中校で洋式化が進む。水戸市は、22年度までに義務教育学校を含む全48の市立小中校でトイレを100%洋式化するとした。19年度は配管更新や臭気対策が必要な大規模改修などを含め8校で整備する。改修するトイレには温便座や洗浄設備を備えるという。

つくば市は、本年度開校した新設校全てでトイレを洋式にしている。

大手メーカーのTOTOによると、洋式トイレは衛生面とユニバーサルデザインで優れ、家庭を中心に確実に普及。半面、和式の出荷比率は減少した。1976年は50%だったが、85年に25%、2000年に7%となり、15年には0.7%と1%を切った。

■1カ所は存続

一方、県立校は洋式化が進んでいないのが現状だ。県教委財務課は「改修を進めたいが予算などの関係でなかなか進まない」と吐露する。「和式は使いづらい」との意見を取り入れ、22年度までに特別支援学校と中等教育学校を優先的に洋式化する方針で、高校でも洋式化を進めたいという。しかし、現状では、全9千基ほどある県立校のトイレのうち約7割が和式のままだという。

ただ生徒の中には全て洋式化にすることに異論もある。同課によると、一部の生徒から「家族ならともかく他人が座った便座には座りたくない」との声も上がっているという。このため県立校では、全て洋式化することは難しく、原則として各階1カ所は和式を残すことになるという。

■ 新庁舎は両方

使い慣れないので洋式に変えてほしい」という要望が寄せられているのは学校施設だけではない。1月から全体オープンした水戸市役所新庁舎。市新庁舎整備課によると、旧庁舎に比べ和式の数を減らしたという。同課は「和式トイレが使いづらいとの市民の声を尊重した」と話す。

市内にある公園トイレにも要望が寄せられている。市公園緑地課によると、現状では市内公園の公衆トイレ約100カ所のうち約8割が和式だ。老朽化が進むトイレを優先的に改修している。洋式化を望む声もあるが、「冬場は便座が冷たいのでウォーム便座か和式にして」などと、和式を望む要望も出ている。 (露久保翔)