イチローに関する「驚くべき事実」をMLB公式サイトが紹介

イチローのメジャーデビュー戦(2001年)はマリナーズが5対4でアスレチックスを破ったが、イチローの現役ラストゲーム(2019年)でもマリナーズは5対4でアスレチックスに勝利した。このように、イチローのキャリアには「驚くべき事実」がいくつもある。MLB公式サイトではその「驚くべき事実」を紹介している。ここでは、それをチェックしてみよう。

●イチローの通算3089安打はメジャー歴代22位で、通算打率.311は通算3000安打を達成した32人中13位である。ただし、通算長打率.402は32人のなかで最も低い。イチローは10333打席・2452試合で通算3000安打に到達したが、これはそれぞれ歴代13番目・14番目のスピード記録だった。

●イチローはメジャー挑戦前に日本プロ野球で1278安打を放っている。日米通算4367安打は、ピート・ローズの通算安打数を111本も上回っている。

●イチローは日本人野手として初めてのメジャーリーガーである。ルーキーイヤーの2001年はメジャー最多の242安打・56盗塁をマークし、不動のリードオフマンとしてマリナーズの116勝(メジャー最多タイ記録)に大きく貢献した。

●イチローはルーキーイヤーの2001年に首位打者、新人王、MVPを獲得したが、メジャー1年目にこの3つのタイトルを同時に手にしたのはイチローだけである(新人王とMVPの同時受賞は1975年のフレッド・リンと2001年のイチローだけ)。

●両リーグが162試合制となった1962年以降、イチローの262安打(2004年)と242安打(2001年)は上位2位を独占している。また、同期間の上位6位のうち3つ、上位18位のうち5つがイチローの記録である。

●イチローは20試合以上の連続安打を通算7度記録しているが、1900年以降でイチローを上回るのはピート・ローズとタイ・カッブの2人だけである(通算8度)。

●イチローのメジャー通算打率が3割を下回ったのは、メジャー2試合目で4打数ノーヒットに終わり、打率.222(9打数2安打)となったときだけである。次の試合で4打数2安打を記録して打率を再び3割台に乗せ、それ以降は現役引退まで通算打率3割台をキープし続けた。

●イチローはデビューイヤーから10年連続でシーズン200安打を達成(平均224安打)。10度の200安打はピート・ローズと並ぶタイ記録だが、10年連続で達成したのはイチローだけである。

●イチローは2016年8月7日のロッキーズ戦で三塁打を放ち、通算3000安打を達成。3000本目のヒットが三塁打だったのは、イチローのほかにポール・モリターだけである。

●27歳までメジャーでプレイしなかった選手が通算3000安打を達成したのはイチローが初めてである。それまでの最も遅いデビューは、ウェイド・ボッグスの24歳であり、イチローはその記録を大幅に更新した。

●27歳以降に放った3089安打は、メジャー歴代2位の数字(1位はピート・ローズの3357安打)。1947年以降、ローズとイチローの次に多いのはスタン・ミュージアルの2635安打である。

●イチローは42歳9ヶ月16日で通算3000安打に到達したが、これはキャップ・アンソン(19世紀の選手)に次いで2番目となる高齢記録である。

●イチローは状況に左右されない安定感を誇り、ホームで打率.312、アウェイで打率.310をマークし、全ての月で.295以上の打率を記録している。

●イチローは右腕に対して打率.304、左腕に対して打率.329をマーク。左右別の記録が残っている1974年以降に限定すると、左打者の対左腕打率としては歴代最高である。また、右打者でイチロー以上の対左腕打率を残しているのはカービー・パケット、マニー・ラミレス、デレク・ジーター、モイゼス・アルーの4人だけである。

●メジャー全球団からヒットを放っているイチローだが、最も多いのはアスレチックスから放った320本である。球場別に見てもオークランドで放った168本が最も多い。

●1番打者として放った2529安打は、リッキー・ヘンダーソン(3020安打)、ピート・ローズ(2924安打)に次いで歴代3位。ただし、1番打者としての打率(.323)では、ヘンダーソン(.280)とローズ(.308)を上回っている。

●イチローはオールスター・ゲームに10度選出されているが、2007年には史上唯一となるランニング本塁打を放ち、MVPに選出されている。

●通算3000安打と500盗塁を達成したのは、イチローを含めて7人だけであり、イチローはリッキー・ヘンダーソン以来の達成者となった。また、42歳のシーズンまで2ケタ盗塁を続け、40代で2ケタ盗塁を3度以上マークしたのは、1920年以降ではイチローとヘンダーソンだけである。

●1950年以降に通算500盗塁以上をマークした20人のうち、イチローの通算成功率81.3%はリッキー・ヘンダーソンを上回り、ティム・レインズ、ウィリー・ウィルソン、デービー・ロープスに次いで4番目の数字である。

●イチローはデビューイヤーから10年連続でゴールドグラブ賞を受賞したが、これは殿堂入りの名捕手ジョニー・ベンチ(レッズ)に次ぐ史上2人目の快挙である。また、外野手として通算10度のゴールドグラブ受賞は、ケン・グリフィーJr.、アンドリュー・ジョーンズ、アル・ケーラインと並んで歴代3位タイである(歴代最多は12度のロベルト・クレメンテとウィリー・メイズ)。

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