佐世保でバス運行一体化スタート 戸惑う利用者も 3月末に市交通局(市営バス)を廃止、新体制では西肥バスが主体

 長崎県佐世保市内で24日、路線バスの運行体制一体化が始まった。大きなトラブルはなかったが、複数の路線が集まる乗り場では、利用者が停留所やダイヤの変更に戸惑う姿が見られた。

 佐世保市内の路線バスは佐世保市交通局(市営バス)と西肥自動車(西肥バス)が競合していた。効率化や交通網の維持のため、佐世保市は3月末に交通局を廃止。新体制では西肥バスが主体となり、一部路線を交通局子会社のさせぼバスが受託運行する。

 白南風町の佐世保駅前バス乗り場では「西肥バス」のステッカーを付けた市営バスの車両が発着。利用者は新しい時刻表をメモしたり、案内のために配置された西肥バスの社員に停留所を尋ねたりした。

 俵ケ浦方面のバスを待っていた会社員女性(44)は「(中心地から離れた場所は)バスの利用者が多い。これ以上便数が減らないか不安」と心配。通院で利用する花園町の野田俊昭さん(75)は「100パーセント(満足できる体制)はない。仕方がない」と話した。

西肥バスのステッカーを貼った車両に乗り込む乗客ら=佐世保駅前バス乗り場

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