菅氏来県 「国とのパイプ」強調 島尻氏支援呼び掛け

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 公務で来県した菅義偉官房長官は24日午前、4月21日投開票の衆院沖縄3区補欠選挙に自民党公認で出馬予定の島尻安伊子氏を激励するため沖縄市中央の事務所を訪問した。午後も政務として、那覇市内のホテルで自民党県連幹部や経済団体の代表者らと相次いで面談し、島尻氏支援を呼び掛けた。

 島尻氏の事務所には、沖縄3区の市町村長や議員、経済人など約200人近くが駆け付けた。

 複数の出席者によると、菅氏は安倍政権による経済インフラの実績などを強調した上で、補選の争点にもなっている北部基幹病院の整備や沖縄自動車道(高速道路)の延伸などの実現には「国とのパイプの下で実現できる」と述べ、島尻氏の支持を訴えた。

 菅氏はその後、安慶田光男元副知事が代表を務める「沖縄経済懇談会」主催の懇談会に出席した。出席者によると、菅氏は島尻氏の支援を呼び掛けたほか、沖縄の経済振興を進めていくと発言したという。懇談会は那覇市の沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハで開催された。3区補選へ“手土産” 官邸の「本気度」示す

 菅義偉官房長官は公務の合間を縫って、経済団体の代表者や市町村長、市町村議員と相次いで懇談し、衆院沖縄3区補欠選挙に自民党公認で出馬予定の島尻安伊子氏の支持を呼び掛けた。懇談会では、モノレールの3両化や那覇空港の発着数の増加などを政府として検討していると強調した。懇談会の出席者からは「島尻氏のためのお土産ではないか」との声も少なくなく、補選に向けた官邸の“本気度”を印象付けた。

 24日に那覇市内で開かれた「拉致問題を考える国民の集いin沖縄」に出席するため沖縄を訪れた菅氏は、18日に開設したばかりの那覇空港の「際内連結ターミナル施設」やMROJapanの格納庫などを相次いで視察した。いずれの公務も10分以内に終了した。一方、政務である沖縄市内での市町村長、議員との懇談や那覇市内での経済界との懇談は、それぞれ30分から2時間にわたりとどまった。

 菅氏の県内行脚について、自民関係者からは「公務の合間というより政務の合間に公務をこなした印象だ」との指摘も上がった。

 自民党県連は菅氏が来県する前日の23日の県連大会で、昨年9月の知事選での敗北を念頭に「政府に対して物言う県連、候補者の確立、政府追従と言われている県連から脱却する」などと明記した提言を発表した。このタイミングでの菅氏の来県について県連幹部は「県連からお願いして長官は来県したわけではない。あくまで公務が先だ」と説明した。

 島尻氏の事務所で菅氏と面談した選対本部長の桑江朝千夫沖縄市長は記者団に対して「(菅氏は)我々を激励するために来ていただいたと思う。官房長官にじかに頑張ってと言われたということは大きな意義がある。青年部、女性部、市町村議員にも励みになる」と強調した。

 菅氏は午後には、昨年5月にも出席した安慶田光男前副知事が代表を務める「沖縄経済懇談会」主催の会合に駆け付けた。会合には、安慶田氏に近い経済界のメンバーらが出席したほか、政治家関係では、公明党県本の糸洲朝則県議、会派おきなわの上原正次県議、自民党の新垣新県議らが出席した。