“イケメンすぎる落語家”瀧川鯉斗 仕事は落語家です「ウソでしょ」

ファッションモデルと見まちがうような容姿端麗。しかし彼、瀧川鯉斗さんは5月に真打昇進が決まったばかりの落語家だ。ここ数年、落語家は俳優やコメンテーターとして大活躍。鯉斗さんもそれに続けとばかりに、4月6日にスタートする連続ドラマ『やじ×きた 元祖・東海道中膝栗毛』(1)で、“案内人”としてドラマデビューする。イケメンすぎる若手落語家、その心を丸裸にしよう。(interview 伊藤雅奈子)

――最近は鯉斗さんをメディアで観る機会が増えました。

ファッション誌の『VOCE』にカラーで載せていただいたり、最近は、DAIGOさん司会の“ラストキス”(2)を撮ってきました。恥ずかしかったですぅ~!! 恋愛のいろんなことをやる大人の番組でして、ああいう疑似恋愛は初めてで、あんなに若い子と話すこともあまりないので、ほんっと恥ずかしかったです。

――いろんなジャンルの仕事に挑戦する理由は、落語を世に広めたい気持ちからですか?

そうです。それが10割です。新しいお客さまを寄席に連れてくるのが、いちばんに意識していることなので、それが実現できたら僕は幸せですし、落語界も潤いますし。ただ、師匠方が今はいろんなテレビに出ているせいか、お客さまの層が若くなっていますね。女性が多いかな。パッと見ですけど、10代、20代の若くてキレイな女性が。

――なぜその世代が増えたと分析されますか?

昔、TOKIOの長瀬智也さんが出ていたドラマで、『タイガー&ドラゴン』(TBS系/05年)っていうのがあったんですけど、あのときは興味本位で女性のお客さまが来たんですよ。長瀬さんが出てるんじゃないのかというノリがあったんでしょうけど、今のお客さまは、落語をちゃんと聞こうという姿勢でいらっしゃるので、その違いはすごい感じます。

――鯉斗さんは、トップクラスのイケメン落語家だと思いますが、正直モテます?

「仕事、何やってんの?」と聞かれて、「落語家です」って答えると、「ウソでしょ」って必ず言われるんですけど、そのギャップで……すこしは、……モテます(笑)。僕は普通にしてるんですけど、落語家っていうところに興味を持ってくれるんですよ。それで寄席を観にきて、僕が高座で仕事をしてる姿を観ると、女性は圧倒されるみたいですね。そこから、ねっ……。

――告白される、とか?

うーん、まぁ……(笑)。女性側から食事に誘われるとか、「ギャップがいいね」とは言われますね。僕は10代からこの仕事をやってるんで、普通だと思ってるんですけど、誘われるというのが多いですかね、正直。

――正直に答えますね(笑)。そもそも、なぜ10代で落語家になったんですか? 聞くところによると、10代のころは暴走族の総長だったとか……。

名古屋に住んでいたとき、地元の暴走族の12代目総長をやってました。楽しかったんですけど、「このままじゃいけない」と思いまして、もともと映画を観るのが好きで、ざっくり役者をやろうと思って、東京に出てきたんです。といっても、右も左もわからないままで、メシも食えないので、アルバイトをしようと、新宿のレストランで働いたんですね。そこのオーナーさんが、元グループサウンズの方で、その縁で、うちの師匠(瀧川鯉昇)が年に2回、落語の独演会をやってたんですよ。それを観たとき、1人で何役もやる芸に感銘を受けて、「弟子にしてください」って言ったんです。

――役者になるために上京したのに、迷いはなかったんですか?

まったくなかったです。いろんな師匠方にかわいがっていただきましたし、落語界のルールをすごく丁寧に教えていただいたので、それが新鮮だったんです。苦ではなかったですよ。腹をくくったというか、「俺はこれをやるんだ!」という気持ちを持って、扉を叩いたので。

――今春には真打昇進。今後の野望を聞かせてください。

この年齢(35歳)の真打は早いほうで、最初に電話で聞かされたときは、師匠たちと同じ階級になるということで、ガタガタ震えました。でも、自分の色を出して、今の落語はこうなっているというのを見せられたらなぁと思いますね。落語を知らない人に知っていただく活動をしていきつつ、寄席に足を運んでいただける真打になりたいです。

――初のドラマ出演も、そのきっかけになればいいですね。

これは僕のなかで、別格な仕事です。共演者の和田正人さん、松尾諭さんにはほんとうに良くしていただいて、ファミリーみたい。これを機に、夢でもあった役者の仕事もしていきたいですね。あこがれてるのは木村拓哉さん。“ロンバケ世代”(木村主演のフジテレビ系ドラマ『ロングバケーション』/96年)なので、テレビで観てた人と共演できたら、ものすっごいうれしいですよね。

【瀧川鯉斗 テレビ出演情報】
(1) BSテレ東『やじ×きた』攻略スペシャル
4/1(月)17:58〜18:55 【初回】4/5(金)8:53〜9:51【再放送】
本放送は4/6(土)21:00スタート
https://twitter.com/bs7ch_yajikita

(2) TBSテレビ『ラストキス〜最後にキスするデート〜』
4/2(火)23:56〜24:55

© 株式会社ジェイプレス社