能登半島地震12年で祈り

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 最大震度6強を観測し、1人が死亡、338人が負傷した能登半島地震の発生から、25日で12年を迎えた。被害が深刻だった輪島市門前町では、発生時刻の午前9時41分に合わせて法要が営まれた。住民は犠牲者を悼み、全国の災害被災地の復興を願うとともに、地震発生の「亥年(いどし)」が再び巡ってきたことを意識し、災害に備える心を新たにした。

 門前町の総持寺通りにある堀端交流広場では、総持寺通り協同組合が式典「3・25の灯(ともしび)」を行った。住民ら約50人が集まり、黙とうをささげた。

 「復興感謝之碑」の前であいさつした組合代表理事の五十嵐義憲さん(71)は、39店舗のうち28店舗が全半壊した商店街が県内外から集まった多くのボランティアの助けで復興が進んだことに感謝した。能登半島地震や阪神大震災が発生したのが亥年だったことにも触れ、「地震は嫌な思い出だが、みんなで助け合おうと再び思うセレモニーにしたい」と述べた。

 輪島市門前総合支所の宮下敏茂所長が梶文秋市長のメッセージを代読した。門前町が地元の宮下正博県議は、地震当日の光景を振り返って「全国の皆さまのおかげでここまで復興した。地震や復興は、子々孫々伝えるべきだと思う」と呼び掛けた。

 通り近くにある曹洞(そうとう)宗大本山總持寺祖院の市堀孝宗老師らが読経し、参列者が焼香した。自宅が大規模半壊し、再建に2年を要した門前町日野尾の谷内悦子さん(68)は、地震の3カ月後に生まれた孫の藤本結衣さん(11)と萌衣さん(8)=ともに金沢市=と参列し、「孫の成長を見ると、地震から長い月日が立ったと思う。地震のひどい揺れでたんすが倒れてきたが、奇跡的に助かったことを思い出した」と語った。