爆発と浸水 川上鉄工所が生産再開 総社 8カ月ぶり、工場を披露

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 昨年7月の西日本豪雨さなかのアルミ工場爆発と浸水による二重被害に遭った自動車部品製造の川上鉄工所(総社市下原)が25日、約8カ月ぶりに生産を再開した。工場の屋根が吹き飛び、生産設備も泥だらけになったが、周囲の支援も得て復旧。関係者を招いてセレモニーを開き、再稼働した工場を披露した。

 高梁川西岸に位置する朝日アルミ産業が爆発したのは7月6日午後11時35分ごろ。北隣の川上鉄工所は鍛造工場や製品検査工場といった計8棟が、爆風などでスレート製の屋根が飛ばされたり、大破したりした。従業員ら45人は退社して無事だった。

 浸水被害も重なり、工場は全面的にストップ。被害額は計り知れないという。それでも、岡山県内外から駆け付けた取引先などの応援を力に、泥の処理などから着手。機械は少しずつ修繕するなどしてきた。

 昨年末には金型工場などの6棟が被災前の状態にほぼ回復。鍛造工場の6ラインのうち、1本をこの日、本格稼働させた。金型工場なども動き始めたものの、稼働率はまだ全体の1割に満たず、全面稼働は見通せない状況という。

 セレモニーには片岡聡一総社市長をはじめ行政、地元自治会などから関係者ら約40人が出席。川上陽亮社長が「豪雨でかつてない打撃を受けたが、多くの方々のおかげで歩み出せた。再び(工場が稼働する)音を聞けて本当にうれしい。この地で事業を続け、皆さんのお役に立てるよう頑張りたい」とあいさつ。社員が工場内を出席者に案内した。

 川上鉄工所は1932年に大阪市で創業し、72年に現在地に移転した。熱した鋼材をたたいて加工する「熱間鍛造」が専門で、変速機やエンジンなど自動車の動力を伝える駆動系部品などを製造している。

約8カ月ぶりに生産を再開した川上鉄工所。再稼働したラインを関係者に披露した=25日、総社市下原