「桜を愛でる会」 桜に思いをはせ、平和祈る

 長崎市の爆心地公園から長崎原爆資料館に向かう階段の脇にある「さくらの碑」そばで24日、かつて同公園に植えられていた桜に思いをはせ、平和を祈る「桜を愛(め)でる会」があり、被爆者を含む市民7人が参加した。
 関係者によると、一帯には戦災からの復興を願って桜が植えられたが、その一部が被爆50周年の公園再整備時に伐採されるなどした。戦後復興を見守ってきた桜への思いを込め、同市城栄町の前田敦子さん(88)が2002年11月、自費で建立。桜の花びらをデザインした碑には「被爆地長崎と共に生きた桜、明日に幸あれ」と刻まれ、建立翌年から、桜の時季に会を開いている。
 毎年参加している同市立岩町の主婦、川内香恵子さん(74)は「原爆落下中心地なので原爆で亡くなられた方の冥福を祈った」と語った。

桜を愛でる参加者=長崎市平野町

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