先日、レアル・マドリードはバルセロナ相手に2連敗を喫したことに加え、チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦2ndレグでアヤックス相手に敗戦したことをうけて今季途中から指揮を執っていたサンティエゴ・ソラーリ監督を解任。新監督候補には、昨年12月にマンチェスター・ユナイテッドでの職を解かれていたジョゼ・モウリーニョも噂されていたが、最終的にはジネディーヌ・ジダンの9か月ぶりとなるレアル復帰が発表された。モウリーニョも監督就任に意欲を見せていたため、はたからみればこの2人は1つの席を争うライバルだったわけだが、このポルトガル人はそのように思っていないようだ。
スペイン『MARCA』は、モウリーニョが仏『Canal Plus France』のインタビューでジダンのレアル監督復帰について次のように語ったことを紹介している。
「レアル・マドリードでのキャリアについて話すのは時期尚早だと思うが、ジダンは短期間で他の誰にも成し遂げられなかったことをやってのけた。3年連続チャンピオンズリーグ制覇のことさ。監督復帰はジダンとプレイヤー双方にとって新しい時代の始まりだ。彼は新しいチームを組む必要がある。そして、新しい選手を連れて来るほかに出ていく選手も気にしないといけない。結果も残さないとね。でも彼はその仕事にふさわしい人間だと思う」
モウリーニョは素直に自分がレアルで達成できなかったチャンピオンズリーグ制覇を3年連続でやってのけたジダンを同業者として認めているのだろう。彼はレアルというサッカー界の盟主ともいえるクラブで監督をすることのプレッシャーを理解している。数少ない経験者同士で、なにかシンパシーを感じた部分もあるのかもしれない。
ジダンがレアルでこれからどのようなキャリアを形成していくのかはわからないが、彼は前節に華麗な勝利を収めたこともあって依然評価は高いままだ。はたして、ジダンはモウリーニョの期待通り“レアルにふさわしい人間”としてあり続けることはできるのだろうか。