スペシャルオリンピックス「第1回 フィギュアスケート競技会」が開催!

スペシャルオリンピックス「第1回 フィギュアスケート競技会」が開催!

さいたまスーパーアリーナで「世界選手権2019」が行われていた3月21日、同じ埼玉県上尾市にある埼玉アイスアリーナでは、特例認定NPO法人「スペシャルオリンピックス日本・埼玉」主催による「第1回 フィギュアスケート競技会」が開催されました。スペシャルオリンピックスとは、知的障がいを持つ人々がスポーツを通じて社会参加することを応援するボランティア団体です。スペシャルオリンピックスでも4年に1回大きな世界大会が行われ、その代表を選出するナショナルゲーム(2020年2月開催)へ向けた予選会として、今回の大会が開催されました。この栄えある初回大会の模様をリポートします。

大会のテーマは「“自分の可能性を信じて”個性に合わせて、頑張る力を養う」こと。年齢制限はなく、この日は5~33歳まで計21人のアスリートが参加しました。開会式では上尾市長の畠山稔氏が登場し、「笑顔で頑張りましょう」とアスリートたちを激励しました。

種目はシングル、ペア、そしてローカルルールによるチーム演技の3種目です。

シングルに出場した11歳のアスリート・綿引杏那さんは、白血病を克服し、どうしてもこの大会に出たいと頑張って練習した成果を十二分に発揮しました。

19歳の大谷莉子さんと9歳の古田天馬さんのペアは、アメリカ国旗をあしらった衣装で、DA PUMPのヒット曲「U.S.A.」を披露。指導するパートナーと一緒に演技をすることがルールで認められています。

チーム演技では男女混合の7人で「イッツ・ア・スモールワールド」、そして男子アスリート5人で「世界に一つだけの花」を披露。演技後のリンクサイドには、やりきった笑顔の花が咲いていました。

大会後、ヘッドコーチを務める西田美和さんに、この大会の成り立ちや意義についてお話を伺いました。

西田「スペシャルオリンピックスは、元々アメリカのケネディ大統領のご家族に障がいを持ったお子さんがいらしたことがきっかけで、『誰でも平等にスポーツができるように』との思いからできた団体です。私自身は2015年から参加させていただいていますが、年々出場するアスリートの数も増えています。テレビでもたくさんフィギュアスケートが放送され、憧れを持つアスリートも多いです。障がいゆえに、なかなか人前に出たがらなかった子どもたちが、フィギュアスケートを習い、人前で演技することで、どんどん自信をつけて変わっていくのを見るのはうれしいですね。フィギュアスケートがいろいろな人の夢や希望につながってほしいと思います」

“自分の可能性を広げるためのフィギュアスケート”。うれしそうに演技するアスリート、メダルを獲得し家族と抱き合って喜ぶアスリート、どの参加者も心からフィギュアスケートを楽しんでいる様子が印象的な大会でした。

【スペシャルオリンピックス】


公式HP:http://www.son.or.jp/

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