昨オフ左肘手術のハム宮西、開幕間に合った 万全ではないも「やらなあかん」

日本ハム・宮西尚生【写真:石川加奈子】

12年目のシーズンも開幕1軍メンバー入り「今のベストを尽くす」

 昨オフに左肘を手術した日本ハムの宮西尚生投手が、開幕1軍メンバー入りした。11年連続50試合以上登板してプロ野球記録の294ホールドを誇る鉄腕。状態はまだ万全ではないが「今のベストを尽くす」と12年目のシーズンに臨む。

「監督からは『抑える、抑えないじゃなくて、とにかく投げられるようにしてくれ』と言われていたので、それには合わせられた」と語った宮西。昨年11月15日に左肘骨棘滑膜切除術を受けた際には全治3~4か月の見通しだった。3月10日のオリックスとのオープン戦で復帰登板し、栗山英樹監督の要望通り、開幕に間に合わせた。

 状態はまだ万全とは言えない。「手術明けで、肘の感覚が違う。オフのトレーニングも肘をかばいながらしていたので、体のバランスも違う。力が伝わりきれていないし、修正に時間がかかる」と率直に状態を明かした。「あとは運」と冗談交じりに笑うが、それでも責任感でマウンドに上がる。「こういう状態で投げなきゃいけないことはシーズン中もあるし、立つからには、やらなあかん」と言い切った。

 開幕直後が大事なことは分かっている。「先発1周目のローテはミスをしたくない」と先発が安定するためにも、チームが乗っていくためにも、スムーズに後ろの投手につなぎたいところ。「すっきりした状態ではないけれど、腹をくくって上がるしかない」と力を込めた。(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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