パイロットに憧れ 海自で「女性初」目指す  佐世保北高卒 窪田さん 防衛大へ

 長崎県立佐世保北高を卒業した窪田莉子さん(18)はこの春、親元を離れ、防衛大学校(神奈川県横須賀市)の門をくぐる。将来の目標は海上自衛隊航空機のパイロット。「『女性初』という言葉が付くよう頑張りたい」と意気込んでいる。
 進路に迷っていた昨年の夏。海自哨戒機のパイロットをしている母方の伯父に会う機会があった。負けず嫌いの性格や視力、運動神経の良さから「向いている」と勧められた。インターネットの動画で伯父が乗る哨戒機の映像を見るうちに憧れを持った。
 海自で航空士を務める七つ上の兄(25)の存在も大きかった。「幼少のころはどこか頼りなかったが、入隊後は人間性がしっかりした。防衛大に行き、自衛官になれば成長できる」と受験を決意。合格した。
 31日に佐世保を離れ、4月5日に入学式を迎え、新生活が始まる。「ずっと先のことばかり考えると、きつくなるかもしれない。少し先の目標をつくって達成し、それを繰り返していくことが目標」と笑う。
 母親の明子さん(50)は「不安もあるが、期待が大きい。4年間でどれだけ成長してくれるのか楽しみ。娘の選んだ道を尊重したい」と背中を押す。
 「日本は海に囲まれており、海自はすべてを守っている印象を受ける。やるからには1番になりたい」。負けず嫌いの一面をのぞかせた。

「やるからには1番になりたい」と話す窪田さん=佐世保市内

© 株式会社長崎新聞社