「いだてん」コンサートで綾瀬はるかが「自転車節」を熱唱！ 中村獅童と峯田和伸は「スーダラ節」を歌い踊る!?

「いだてん」コンサートで綾瀬はるかが「自転車節」を熱唱！ 中村獅童と峯田和伸は「スーダラ節」を歌い踊る!?

NHKの大河ドラマ「いだてん～東京オリムピック噺（ばなし）～」（NHK総合ほか）で音楽を担当している大友良英さんが、“オーケストラ”“テレビ”“歌謡曲”をキーワードにナビゲートするコンサート「RUN！HOPE！RUN！～N響×大友良英×いだてんコンサート～」が3月31日にNHK BSプレミアムで放送されます。その模様をたっぷりご紹介します！

ステージに現れたのは、NHK交響楽団、大友良英スペシャルビッグバンド、ドラマ―とパーカッショニストで構成されたバンドの芳垣安洋オルケスタ・ナッジ！ナッジ！に加え、新国立劇場合唱団の総勢150人を超える奏者たち。そして、「いだてん」で四三の幼なじみ・池部スヤを演じる綾瀬はるかさん、四三の兄・金栗実次を演じる中村獅童さん、美濃部孝蔵（森山未來）の友人の人力車夫・清さんを演じる峯田和伸さんがゲストとして登場しました。オープニングは、大河ドラマ「いだてん」のメインテーマからスタートです。テンポが良く、疾走感あふれるこの曲は、何度聴いてもこれから何か楽しいことが起こりそうな気持ちにさせてくれます。

さて、今回のコンサートでは、「いだてん」の以外の音楽も演奏されました。というのも、ナビゲーターの大友さんの音楽のルーツはテレビの音楽だそうで、トークだけで番組が作れちゃうくらい、テレビ音楽への愛があふれまくっていて、本当に好きなことが伝わってきます。大友さんは大河ドラマもお好きとのことで、大河ドラマからは「黄金の日日」と「赤穂浪士」のメインテーマを選曲。「黄金の日日」は18歳の大友青年が心を奪われた画期的なオープニングだったそうです。また、「赤穂浪士」はマカロニウエスタンの影響を受けていて、聴けば聴くほどカッコイイと大絶賛。続いて披露されたのは、1964年の東京オリンピックにまつわる曲です。中でも「オリンピック讃歌」は、1896年の第1回アテネ大会で演奏された後、楽譜が消失し、忘れられていましたが、東京大会が開かれる前に楽譜が見つかり、作曲家・古関裕而さんの編曲で復活し、今でも使われているという曲なんです。古関さんといえば、2020年度前期の連続テレビ小説「エール」のモデルの人物で、窪田正孝さんが演じることでも話題になっている方なので、次はどんな朝ドラになるのかな～、なんて想像ながら聴くと楽しさが倍増するかもしれません。

後半になると、それまで客席で鑑賞されていた綾瀬さん、獅童さん、峯田さんがステージに上がり、歌を披露。「いだてん」の綾瀬さんといえば、「自転車節」ですよね！ 海軍兵学校に落ちた四三のために歌っていたシーンや、ストックホルムオリンピックで走っている四三のために、熊本で応援歌のように歌っていたスヤさんの姿が思い出されます。「自転車節」は実際にスヤさんが歌われていた曲をアレンジした曲なんだそうです。オリジナルはもっとゆったりとしたテンポだったようですよ。コンサートでは「いだてん」バージョンの“自転車節”をのびのびと楽しそうに歌っていた綾瀬さん。間奏では、四三さんに向けたメッセージまで飛び出しましたので、そちらもお聞き逃しなく。さらに綾瀬さんは「自転車節」から一転、NHK交響楽団の調べに合わせて、「ムーンリバー」をしっとりと歌い上げました。一方、獅童さんと峯田さんは新たなゲスト・小松政夫さんを交えて、昭和の名曲「スーダラ節」を、肩を組んだり踊ったりしながら楽しそうに歌います。「スーダラ節」を歌っていた植木等さんの付き人をしていた小松さんは、植木さんの計らいで東京オリンピックの開会式を見たことも明かしておられました。ほかにも、ゲストとして登場した島津亜矢さんが「帰ろかな」を、薬師丸ひろ子さんが「見上げてごらん夜の星を」を、浜田真理子さんが「夢で逢いましょう」を熱唱、これらは1964年の東京オリンピックの頃にはやった曲だそうですが、今でも歌い継がれている名曲ですよね。ラストには意外な人も登場し、会場がざわざわしちゃう一幕も。ご本人も壇上にあがる予定ではなかったようで、思わぬハプニングに戸惑っていらっしゃいました（笑）。こちらはぜひ、テレビでご覧いただきたいです！

収録後、ゲストの綾瀬さんは「生オーケストラで感動しました。テーマ曲を生で聴くことができて、うれしかったです。気持ちが上がりました」ととても楽しまれた様子。また、自身の歌唱についても「自転車節は楽しく歌えましたが、ムーンリバーは緊張しました。難しかったです。N響さんを見れば見るほど緊張してくるという…。大友さんも入ってほしいという気持ちになりました」とコメントされました。

1964年の東京オリンピック当時の雰囲気や「いだてん」の楽しさも味わえる「いだてん」コンサート。個人的には、ナビゲーターとして解説していたと思ったら、次は演奏している大忙しの大友さんにも注目してもらいたいです。

NHK担当 K・H