だぶつく1円玉、変造コイン…平成の硬貨模様

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ばら売りでも高値が付いている平成31年の未使用硬貨。1円玉は額面の900倍だ=神戸市灘区備後町2、神戸コイン

 消費税が導入されて1円玉の存在感が増した一方、クレジットカードや電子マネーなど非現金決済が広がった平成期。造幣局が公表する「年銘別貨幣製造枚数」からは、さまざまな時代模様が浮かび上がる。

 3%の消費税が導入されたのは、改元直後の1989年4月。買い物で1円玉の必要性が高まり、数年にわたって大量に製造された。平成2年銘の約27億7千万枚は、昭和期を含め、全ての現行貨幣の中で最多の発行枚数だ。

 だが、その後キャッシュレスが普及するにつれ、1円玉はだぶつくようになる。2011年以降の製造分は、貨幣セットのみの製造にとどまる年が多く、普段使いではほとんど目にしない。

 平成期で唯一、改定された硬貨が500円玉。自動販売機で、韓国の500ウォン硬貨など偽造・変造コインの使用が相次いだためで、00年に素材とデザインが一新された。(小川 晶)