明石商 冬の打力強化で変貌、先発全員安打で13点

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明石商ー大分 8回表明石商1死満塁、この日5打点目となる2点適時打を放つ重宮(撮影・辰巳直之)

 第91回選抜高校野球大会第8日は30日、兵庫県西宮市の甲子園球場で2回戦があり、明石商(兵庫)が初出場の大分を13-4で破り、2016年以来、3年ぶりのベスト8進出を決めた。

 準々決勝は大会第9日の31日にあり、啓新(福井)と智弁和歌山の勝者と対戦する。

 今年の明石商打線はひと味違う。右へ左へと快音を響かせ、先発野手全員安打の13安打で13得点。冬場に強化した打力は本物だ。

 二回、猛攻の幕が開けた。先頭岡田の左越え本塁打に、溝尾が右前打で続く。下位がしぶとくつないで2死二、三塁。1番来田が「つないでくれた分、打たないと」とチェンジアップを右翼に運び、2者が生還。さらに重宮主将が中前打で来田をかえす。3安打5打点の重宮は「上位も下位も、調子はかなりいい」と手応え十分だ。

 2ストライクからでも粘って四球に持ち込み、バントで着実に走者を進める。元来の細かい攻めに、冬の鍛錬でつくり上げた強打が備わっている。秋の近畿大会以降、1人当たり体重5キロ増を目指して毎日8合の米飯をかき込み、筋力トレーニングでパワーアップ。この日の試合前も昨秋を知る大会関係者から「体つきが大きくなったな」と声を掛けられたという。

 力に加えて技術も向上し、各打者がボールを確実に捉える。2安打の2番水上は「冬は木製バットで練習してきた。木は芯を外すと痛い」と地道な練習で精度を高めた。

 昨秋の兵庫県大会では2桁得点が1試合もなかった打線が、冬を越えて変貌した。お家芸の犠牲バントも4個を数え、四死球は七つ。「(初出場で8強入りした)3年前を超えないといけない。明商ってこれだけ強いんだ、というところを見せたい」と重宮主将。上り調子で新たな歴史に挑む。(長江優咲)