路面電車3両 惜別ラストラン 全国からファン集う

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 長崎市の長崎電気軌道は30日、長年にわたって市内を走り、3月末で引退を迎えた路面電車3両の「さよならパレード運行」を実施した。全国から大勢の鉄道ファンが集まり、沿道や歩道橋からカメラを構え、ラストランを見送った。
 引退するのは、王子電気軌道(東京)や箱根登山鉄道(神奈川県)などを走った「151号」(1925年製造)、東京都交通局でデビューした「701号」(55年製造)、仙台市交通局で活躍した「1051号」(52年製造)。それぞれ50~70年代に長崎電気軌道が譲り受けた。「動く路面電車の博物館」と呼ばれる長崎電気軌道の車両の中でも個性派として知られ、近年もイベント車両として活躍してきた。
 パレードでは3両が浦上車庫を出発し、蛍茶屋まで運行。長崎駅前電停を通過する際には歩道橋に200人を超える人の輪ができた。折り返しの長崎駅前-浦上車庫間は、最後の営業運転。多くのファンや市民が乗り込み、別れを惜しんだ。
 神奈川県小田原市の会社員、若杉秀樹さん(46)は「3両ともレトロで個性があるので、できればもっと長く走ってほしかった。最後の勇姿を写真に収めたい」と話した。
 3両はいずれもアスベスト(石綿)を使用している可能性があり、引退後は解体される。

3両連なって街を走る路面電車。前方から151号、701号、1051号=長崎市、宝町電停
最後の営業運転に列をつくる電車ファン=長崎市、長崎駅前電停