1,785㎡!豊後森機関庫公園・ミュージアム【鉄の一瞥 75】その1

2019年3月16日(土)久大本線豊後森駅から豊後森機関庫ミュージアム、正確には豊後森機関庫公園とミュージアムに行きました。というかミュージアムというのは1つの建物で100円の入場料が必要ですが、扇方機関庫と転車台がある豊後森機関庫公園は入場無料です。

今回はあまり解説も必要ないのでたっぷり写真をご覧ください。

豊後森駅から歩いて5分程で、この看板があります。

看板に従って右折すると正面に久大本線を渡る踏切。車両が通過中。

まずは蒸気機関車と機関庫が眼に飛び込んできます。とにかく広い。幸い10:00頃で土曜日ですが来訪者の姿はありません。風景を独り占めしちゃいます。

置かれている蒸気機関車9600型29612号の説明板がありました。

字が小さいので長いですけど写します。

製造年月日:大正8年1月27日 全長:16.563m
全幅:2.616m 高さ:3.816m
重量:60.35t(空車時) 81.85t(運転時) 
燃料:石炭6.5t 水15.5t(最大積載量)
出力:870馬力 総走行距離:2,667,675.5km
最高速度:65km/h

展示しています蒸気機関車29612号は、「キューロク」という愛称で親しまれ、大正8年(1919年)に製造された蒸気機関車です。この蒸気機関車は、大正8年(1919年)1月から昭和49年(1974年)12月までの55年間、長崎本線や唐津線で旅客、貨物の輸送に日夜活躍し、なかでも昭和20年(1945年)8月9日、長崎に原子爆弾が投下された時期には、多くの人、被災された方々を乗せて走り、人命救助や日本の文化の交流、経済の発展に多大な貢献をしてまいりました。
 そして、列車の動力近代化に従って、昭和49年(1974年)に廃車となり、福岡県志免町の公園にて静態保存されてきましたが、製造されてから94年目になった平成25年(2013年)12月、老朽化による解体処分が公表されたことから、「もうすぐ製造から100年となる蒸気機関車を救って欲しい」との多くの方々からの救済の声が玖珠町に届き始め、志免町様との協議の結果、玖珠町が譲渡を受け、福島県直方市の汽車倶楽部(代表江口一紀氏)の方々に補修をお願いして、この豊後森機関庫公園に平成27年(2015年)6月に静態保存することとなりました。
 私たちは、この旧豊後森機関庫と転車台とともに、蒸気機関車9600型29612号の雄姿と功績を後世に伝えたいと考えています。
 どうか皆さん、いつまでも優しく見守ってください。

平成27年9月 玖珠町 玖珠町観光協会

・・・という記載でした。

これが蒸気機関車9600型29612号の雄姿。

運転台の中も驚くほど丁寧に補修されています。

蒸気機関車と機関庫の全景。1934年(昭和9年)久大本線全線開通に合わせて開設されました。最盛期には21台の蒸気機関車が所属していて、職員も200人以上だったと言いますから広大です。今は人の姿もありません。幾星霜。

蒸気機関車9600型29612号、横から。

バックシャンですね。

広大な豊後森機関庫公園とミュージアムを1回ではお見せできないので、次回豊後森機関庫公園・ミュージアム【鉄の一瞥 75】その2 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)

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