「パ・リーグ球場の歩き方」ープロ野球観戦の楽しみ方を紹介

日本ハムの本拠地・札幌ドーム【画像:(C)PLM】

札幌ドーム、ZOZOマリンスタジアム、ヤフオクドームを紹介

 プロ野球の楽しみ方はさまざまだ。「パーソル パ・リーグTV」を活用したり、スポーツバーで仲間たちと興奮を共有したり、ファンの数だけ野球ファンライフがある。ここでは、そのうちの現地観戦の楽しみ方にフォーカスを当て、「パ・リーグ本拠地球場の歩き方」を簡単に紹介。初めて球場に訪れるという方の参考になれば幸いだ。まずはすでに開幕した3球団から。

○ファンが作る雰囲気に注目 札幌ドーム
◆最寄り駅:福住駅 ホーム:三塁側

・アクセス
 札幌ドームは、北海道札幌市豊平区にある北海道日本ハムの本拠地球場だ。「日本最北の全天候型ドーム」で、宇宙船のような外観が特徴。最寄り駅は福住駅。下車後3番出口から徒歩約10分で到着する。少し歩くが、道順は単純だ。また、真駒内駅・平岸駅・JR白石駅・南郷18丁目駅が、シャトルバス発着地点となっている。

・チケットについて
 インターネット、店頭、アプリなどで購入できる。オンラインチケット「チョッQR」をはじめとして、札幌ドームチケットレスサービス「らくスルー」、「LINE TICKET」など、ネット・アプリ上で購入チケットを受け取れるサービスが充実している。

・応援の雰囲気
 試合を見守るファンの雰囲気があたたかいというのは、よく聞く意見だ。選手を応援するため、手作りのグッズを持参するファンも少なくない。心のこもったグッズがドーム内のビジョンや中継カメラに抜かれることが、ファンの間では密かな楽しみになっているとか。

・大きな特徴とエンタメ
 ドームはとにかく広い。スタンドは一層式のシングルスロープスタンド(すり鉢状一層式)という造りで、どの席からも全体を見渡すことができる。ただ階段が急で、長いスカートやハイヒールはあまりおすすめできない。また、2階コンコースの大型テレビ前は、ファンの待ち合わせ場所や食事場所として活用されている。

 試合中、データスタジアム株式会社から提供された選手の詳細な成績が、球場ビジョンに映し出されるのは、札幌ドームならではだ。打者なら得点圏打率、コンタクト率、平均投球数のほかにも、OPS、ISOなど。投手ならQS率、ストレートの平均球速のほかにも、FIP、K/9、BB/9などだ。

・グルメ
 選手プロデュース弁当が人気。3月29日の開幕戦から、「ファイターズ絶品グルメ2019」と題し、選手にちなんだ応援メニューなど全34品が販売されている。

メガホンやバットを使わないマリーンズファンの応援【画像:(C)PLM】

「ホームランラグーン」が新設されたZOZOマリン

○屋外の醍醐味を味わう ZOZOマリンスタジアム
◆最寄り駅:海浜幕張駅 ホーム:一塁側

・アクセス
 ZOZOマリンスタジアムは、千葉県千葉市美浜区にある千葉ロッテの本拠地球場だ。海に面した屋外球場であり、涼やかな外観と海風が特徴。最寄り駅の海浜幕張駅からは徒歩で15分ほど。道順は複雑というほどではないものの、シャトルバスも利用できる。千葉ロッテの選手による車内アナウンスが流れたら、聞き逃さないようにしよう。

・チケットについて
 インターネット、店頭、アプリなどで購入できる。また、自由席のチケットを購入した後に、差額で指定席チケットへアップグレードする「アップグレードサービス」や、手数料200円で、内野席チケットをホーム外野応援指定席チケットへと交換する「ホーム外野応援指定席 スイッチサービス」などの柔軟なサービスを実施している。

・応援の雰囲気
 マリーンズファンの応援の迫力は、セ・リーグファンにも知れ渡っているほどだ。最大の特徴は、メガホンやバットを使わないこと。代わりに目につくのはゲートフラッグや、レース旗のような格子柄のフラッグだ。ホームユニホームが白、ビジターユニホームが黒であるため、モノトーンで統一されるライトスタンドの光景は圧巻。手拍子のリズムをマスターして、選手を応援しよう。

・大きな特徴とエンタメ
 晴れているときは青空と芝生のコントラストが美しい。前述の通り強風が吹くため、ゴミや持ち物が吹き飛ばされないように気をつけてほしい。髪のセットを崩したくない方は、帽子を被ろう。日陰に入るか日没後は(ホーム側はほとんど日陰である)、夏はかえって涼しいというメリットもある。5回裏終了後にライトスタンドの後方から打ち上がる花火も、見応え抜群だ。

 そして、風の影響などで長らく「ホームランが出にくい」と言われてきたZOZOマリンスタジアム。昨シーズンも、外野の頭を越えると思われた打球が、風で押し戻される場面があった。しかし今年から、外野のグラウンドレベルに「ホームランラグーン」が新設され、ホームランの出にくさは過去のものになるのかどうか、注目が集まっている。

 ホームランラグーンは、ファンにとっては目の前で外野守備を堪能できる新座席であるとともに、選手にとってはこれまでフェン直や外野フライになっていた打球がホームランになるという、劇的な変化をもたらすものだ。最終的に、ホームランの数、選手の意識は、昨年までとどれほど異なってくるのだろうか。

・グルメ
あたたかいもつ煮込みが名物だ。千葉ロッテが誇る3大もつ煮込み「千葉もつ煮込み」、名物店主・曽根会長が作る「もつ煮込み」、「かずちゃんのもつ煮込み」の中から、ぜひイチオシを見つけてほしい。

去年より1.7倍になった大迫力のホークスビジョン【画像:(C)PLM】

圧巻のホークスビジョン、最先端スピーカーも導入

○革新を続ける福岡 ヤフオクドーム
◆最寄り駅:唐人町駅 ホーム:一塁側

・アクセス
 福岡県福岡市中央区にあるヤフオクドームは、福岡ソフトバンクの本拠地である。大階段を昇った先に現れる屋根開閉式のドームは、落ち着いた色合い。唐人町駅3番出口より徒歩約15分で、天神・博多駅などから直行臨時バスも出ている。徒歩では少々時間がかかるうえに、バスの運行は交通状況に左右されるため、ともに余裕を持って向かおう。

・チケットについて
 インターネット、店頭、アプリなどから購入できる。「ホークスチケットアプリ」なら、スマホのみで簡単に入場できる電子スタンプ機能を備えており、購入したチケットをLINEなどで送ることもできる。

・応援の雰囲気
 音や光を駆使した球場演出がファンの応援を後押しするため、野球観戦で「非日常感」を味わいたいという方にはうってつけかもしれない。また、ファンが歌いながらバットで外野フェンスを叩き始めたら、福岡ソフトバンクに得点チャンスがめぐってきた合図だ。ドーム全体を揺るがす一体感に、きっと驚くだろう。

・大きな特徴とエンタメ
 福岡ソフトバンクの福岡移転30年記念事業として、今年ヤフオクドームは大規模リニューアルした。何と「ジャンボジェット機3機分の長さ」というホークスビジョン(センタービジョン)は、去年より1.7倍拡大。最先端スピーカーも導入し、さらに臨場感のある演出が楽しめるようになった。

 黒と白を貴重としたコンコースには150枚以上のLED・LCD映像モニターが新設され、グラウンド内と連動した演出が行われる。紙製のポスターを廃止し、映像を活用した広告も展開していく予定だ。カウンターにはスマートフォンやPCのUSB接続口を設けたため、今後充電切れに悩む心配もない。スタイリッシュかつ近未来的な設備と細やかな気遣いは、さすが常勝軍団のホームといったところだろう。

・グルメ
 人気英国風パブ「HUB」が、4月27日からオープンする予定となっている。「HUB」は九州初上陸で、さらに日本国内でのスタジアム出店は初めてのこと。「ここでしか食べられない、食べたことを自慢したくなるメニュー」を多数用意しているという。「パ・リーグ インサイト」馬塲呉葉

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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