小沢一敬×徳井義実インタビュー! BSフジ新番組「ビニールハウス~恋愛促成栽培~」

小沢一敬×徳井義実インタビュー! BSフジ新番組「ビニールハウス~恋愛促成栽培~」

BSフジで3月13日にスペシャル番組として放送された「ビニールハウス~恋愛促成栽培~」がレギュラー化され、4月3日から放送される(水曜午後11:30)。MCは小沢一敬(スピードワゴン)と徳井義実(チュートリアル)。2人に番組への抱負を聞いた。

──お二人は、“40代独身恋愛マスター”としてMCを務めるわけですが、意気込みをお聞かせください。

徳井「僕は、自分からマスターと名乗るつもりはないです。ただ自分なりに真っ当に誠実に恋愛をしてきただけなので、そういう人間が、若い世代の恋愛を見て思ったことを言う、という感覚です」

小沢「僕は子どもの頃から教師が嫌いで(笑)。だから恋愛の教師になるつもりはない。反面教師になれればいいかな。恋愛に同じケースはないから、僕の場合はこうだったとか、徳井くんはああだったとか語っても、今の若い世代の参考になるとは限らないし、僕らが生きてきた20年と、若い世代がこれから生きる20年はまったく違う。なので、偉そうに語るつもりはないです」

徳井「僕もそうですね」

小沢「たまたま口調が偉そうに感じることはあると思うけど(笑)」

──聞く方が参考にするなり、反面教師にするなり、自分で考えなさい、と。

小沢「僕が好きなバンド、THE BLUE HEARTS(ブルーハーツ)は『この歌を聴いてこうしろ』と言わない。『歌を聴いて救われました』という言葉がほしいわけでもないと思う。『曲を聴いてどうするかはお前たち次第』。そういう曲を書きたいです……音楽雑誌の取材だよね?(笑)」

徳井「ではありません。でも(真顔で)確かに曲を書きたいのかもしれない」

小沢「君まで? 君までそういうことを言う?」

徳井「恋愛ドラマの主題歌や挿入歌みたいに、画面に映る人物の恋に、時に寄り添い、時に慰め、時に応援するような番組になればいいな、と」

──締めに入らないでください(笑)。収録で若い世代の恋愛観に触れて、何を感じましたか?

徳井「よく今の若い男子は草食系と言われて、それを弱ってきたと解釈されがちですけど、ただの変化なんじゃないですかね。まあ上の世代は、『自分たちの時代はこうだったのに君たちは』と言いがちですけど」

小沢「言われた、言われた。俺らの頃にはThe Beatles(ビートルズ)がいたとさんざん言われた。だから俺たちにはブルーハーツがいる、と返した(笑)」

徳井「また音楽雑誌の取材? まあ、どの世代も言うんじゃないですかね? そういうバトンはずっと渡されてきたと思う。でも僕らは、今の子はアカンとか言う気はない」

小沢「まったくない。若い子からしたら、僕らの言うことが間違っていると感じられるかもしれないし、正解なんてないんだから」

──お二人は恋愛について相談をされることが多いイメージがありますけど、相談する側になったことはありますか?

小沢「相談はしない。ただ、徳井くんに愚痴は言ってきた(笑)。徳井くんもしないよね」

徳井「せえへんなあ」

小沢「徳井くんは優しいんだよ。後輩がある恋愛で傷ついて、僕と徳井くんと(放送作家の)桝本壮志が一緒に借りている家にその後輩が来た。徳井くんは親身になって話を聞いてアドバイスをしていたんだけど、桝本は自分のちょっといい話をして、僕は途中でいなくなった(笑)」

──恋愛で傷ついた時、どうやって立ち直ってきました?

小沢「僕は傷ついたなら、ムチャクチャ傷つきたい。人生を遊園地だと思っているから。ジェットコースターに乗るんだったら、どうせなら怖い方がいいでしょ? 傷つくアトラクションでは徹底的に傷つきたい。……終わりましたけど(笑)」

徳井「僕もそっちかな。ちゃんと傷つきたい。そして時間が解決するまで待つ」

──傷ついた時に思い返して、あの時こうすればよかったと思うことはありますか。この経験を次に生かそうとか。

小沢「思わない。恋愛のすごいところは、次に生かせないこと」

徳井「梅沢富美男さんも、『恋はいつでも初舞台』言うてるし(笑)」

小沢「レギュラー番組が多いだけあって、うまくまとめるねえ」

──プライベートで仲がよいお二人ですが、一緒に番組MCを務めるのは……。

徳井「レギュラーでは初めてですね」

小沢「僕は好き勝手言っているだけで、やりやすいけど、徳井くんはやりにくくない?」

徳井「と思ってたんやけど、思っていたほどではなかった」

小沢「思ってたの?」

徳井「うん。僕は常々、小沢くんの相方の井戸田潤は大変やなあ、と思っていたから。でも想像していたより大変ではなかった。普段の自分たちと変わらない感じで収録できたので。もともと小沢くんは変わらないけどね、カメラが回っている時も回っていない時も。これだけ変わらない人は、ほかに(明石家)さんまさんしか知らない(笑)」

小沢「あとは蛭子(能収)さんね(笑)」

──番組内でやってみたい企画として、徳井さんが「祖父母の恋愛体験談」を挙げていました。

徳井「今と違う時代、環境のなかの恋愛話って興味があるんですよ。けど、両親には聞くチャンスがあっても、その上のじいちゃん、ばあちゃんの話はなかなか聞けない。僕が聞いてみたいと思ったきっかけは、亡くなったばあちゃんの遺品が見つかって、そのなかから知らない男の人が写った写真が出てきたこと。裏に『テネシーワルツの君』と書いてあった。推測するに、許されざる恋なのか、かなわなかった恋なのか、心に思っていた人がいて、その人との思い出の曲が『テネシーワルツ』だったんやないか、と」

小沢「想像が膨らむね。僕らにとって最初からお年寄りだけど、若い頃があったし、恋もしているはずだからね。僕もこの間、実家に帰ったら母親の若い頃の写真が出てきて、裏を見たら、『セクシーメイツの君』と……」

徳井「ここ、録音止めてもいいですよ?(笑)」

──ほかに考えている企画は?

徳井「恋と音楽をテーマに何かやりたいと思う。3分ぐらいのミニドラマをスタッフさんに作ってもらって、素材だけもらって僕らで曲をアテるとか」

小沢「いいね、面白そう」

徳井「『オザ、この場面には曲つけんけど、ここはつけんのや』とか発見がありそう」

小沢「まあ、大喜利なんですけどね(笑)」

──取材VTRのなかで「人は見た目」という発言がありましたが、お二人はどう思われます?

小沢「見た目なんだけど見た目じゃないというか。他人に好かれようとしたら、服装に気を配ったり、靴をキレイにするでしょ。そういう意味では、人は見た目だと思う。ただ顔のパーツとかはどうでもよくて。僕は“ブスな女の子いない説”を唱えている。どんな女の子でも、笑っている顔は絶対かわいいじゃん。で、その笑顔を生む仕事をしている俺たち最高(笑)」

徳井「QとAのつながりが(呆)。『人は見た目ですか』という質問の答えが、『俺たち最高』って何?」

小沢「見た目について徳井くんの意見は? 見た目がよく生まれているから、よく分かっていないと思うけど」

徳井「うーん、でも動物って求愛の時に大事なのは見た目だから。グンカンドリのオスも、のど袋をパンパンに膨らませたり(笑)。ハートでメスを落とすグンカンドリはいないでしょ。人間も動物だから、基本は見た目じゃないですかね?」

小沢「ちょっと言わせてもらうと、動物を最初に動物ってネーミングした人ってマジヤバくない?」

徳井「どういう意味?」

小沢「動く物、物として考えているじゃない。俺、ヤダね」

徳井「(笑)。俺、ヤダね。最終的な答えが『俺、ヤダね』。これは誰のインタビューでしょうとクイズにしたら、みんな矢沢永吉さんと答えるわ(笑)」

──見た目の話だと、第一印象は大事ですよね?

徳井「もちろん大事やけど、初めて会った時の最後、ドラマでいうと第1話のラスト5分ぐらいも大事やと思います。第2話につなげる5分、次につなげる週またぎのための5分が」

小沢「いいこと言うねえ」

──この『ビニールハウス』もいい週またぎを見せてくれる、毎回次が楽しみになる番組になりそうです。

徳井「あくまでも『○○しなさい』と言うつもりはないです。趣味みたいに捉えてもらってもええかと思います。恋愛がメンドくさいと思っている方にはスキューバダイビングを始めるみたいな感覚で、楽しそうだから恋愛してみよう、と思ってもらえたらいい」

小沢「恋をしたい人、している人、していない人、全員が番組のレギュラーだと思っている。(少し間があって)……終わりです(笑)」

徳井「完全に終わったね」

取材・文/佐藤新 撮影/藤木裕之

【プロフィール】


小沢一敬(おざわ かずひろ)
1973年10月10日生まれ。愛知県出身。98年に井戸田潤とスピードワゴンを結成。「オザワナイト」(TBS系)、「短歌de胸キュン」(NHK Eテレ)などに出演中。スピードワゴンの新トークライブ「話スピードワゴン」のvol.1 が、5月16日に東京都世田谷区の「しもきた空間リバティー」で開催。

徳井義実(とくい よしみ)
1975年4月15日生まれ。京都府出身。98年に福田充徳とチュートリアルを結成。桝太一と共にMCを務める「衝撃のアノ人」(日本テレビ系)が4月3日にスタート。ほかに「シブヤノオト」(NHK総合)、「今夜くらべてみました」(日本テレビ系)、「人生最高レストラン」(TBS系)、「球辞苑」(NHK BS1)などに出演中。

【番組情報】


「ビニールハウス~恋愛促成栽培~」
4月3日スタート
BSフジ
水曜 午後11:30~11:55
小沢一敬と徳井義実の司会による恋愛トークバラエティー。小沢と徳井が、一般の方々の恋にまつわる悩みに耳を傾け、その解決策を話し合っていく。第1回のゲストは森口博子。

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