15人のポートレート 米国の写真家が撮影 追悼平和祈念館

被爆者のポートレートに見入る来場者=長崎市、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館

 国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館(長崎市平野町)は、米国の写真家、ポーレ・サヴィアーノさんが長崎の被爆者を撮影した作品15点の常設展示を始めた。2017年8月に亡くなった故谷口稜曄(すみてる)さんらのポートレートが並ぶ。無料。

 サヴィアーノさんは08年から、プロジェクト「From Above 上空から」と題し、被爆者ら第2次世界大戦体験者を撮影。同祈念館では16年の「長崎国際平和映画フォーラム」から毎年、作品展を開催している。

 2011年に出版された同プロジェクトの写真集に載った長崎の被爆者を中心に、15人のポートレートを展示。写真集に収録された被爆体験や平和への思いを抜粋したパネルも並んでいる。

 担当者は「回想として展示している被爆当時の思いと現在の肖像写真から、それぞれの歴史、ストーリーに思いをはせて」と呼び掛けた。

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