あの時の赤ちゃんが日本語で「ありがと!」 沖縄で早産、台湾夫婦を救った2000万円の善意

©株式会社沖縄タイムス社

竣鴻ちゃん(中央)を抱っこする父親の鄭さん(同右)と母親の李さん(同左)ら=3日、沖縄タイムス社

 台湾から新婚旅行で沖縄訪問中に早産で男児を出産した李詩縁(リーシーエン)さん(23)、鄭吉倫(ツェンチールン)さん(25)夫妻が3日、2歳になった息子の竣鴻(チュンホン)ちゃんと共に沖縄タイムス社を訪れた。出産時の医療費として県民から多くの寄付が寄せられたことに対し、お礼回りのため6日まで沖縄に滞在する。

 予定日より約3カ月早く、体重884グラムで生まれた竣鴻ちゃんは現在、身長88センチ、体重12キロに成長。平均的な2歳児と同じくらいの体格で、大きな病気もなく健康に育っている。

 鄭さんは「見ず知らずの私たちを支援してくれたことにお礼を伝えたい。息子が元気に育ち、家族で穏やかに暮らせているのは沖縄の人の支援があったからこそ」と感謝した。

 鄭さんと李さんが日本語で「ありがとう」と言うと、好奇心旺盛で両親の言葉をまねするのが好きだという竣鴻ちゃんも「ありがと」と笑顔を見せた。

 鄭さん夫妻は2017年3月、新婚旅行で沖縄を訪問。妻の李さんは予定日の6月下旬より3カ月も早く県立南部医療センター・こども医療センターで出産した。

 保険制度が適用されず、出産費用など約800万円を負担しなければならなくなったが、琉球華僑総会(張本光輝会長)の呼び掛けで沖縄県内外から約2千万円の寄付が集まった。

 余剰金の約1千万円は、外国人観光客が緊急に高額な医療費を負担しなければならなくなった際の補助として活用するため、県が事務局を担う任意団体が管理している。