石木ダム反対地権者 川棚町議選出馬意向 無投票一転、選挙戦へ

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダムの反対地権者の男性(68)が、統一地方選で実施される東彼川棚町議選(16日告示、21日投開票)に無所属の新人として立候補する意向を固めた。これに対し、ダム推進派の現職(70)が勇退の意向を撤回。無投票の観測も流れていた同町議選は選挙戦の公算が大きくなり、地域の懸案である石木ダムで論戦が交わされそうだ。
 3月26日の立候補予定者説明会には、定数14と同じ14陣営(現職11、元職1、新人2)が出席。その後、建設予定地の地権者の男性が「反対住民の思いを町民に訴えたい」と立候補に向け準備。これを受け、同町議会の石木ダム対策調査特別委委員長を務める現職が「反対住民と話し合う好機になる」と不出馬の意向を取り下げた。「選挙戦でダムの必要性を訴える」と話している。

© 株式会社長崎新聞社