テスト

四月、新生活がはじまりましたね。初めましての方も前から知ってるよという方も…、みなさまごきげんいかがですか? テレジア先生の部屋へようこそ。

軽く自己紹介しますと、テレジアは趣味であるコスプレーヤーとしてのハンドルネームでして、本体(?)はフリーのモデルとして、雑誌/撮影会/ファッションショー/映像静止画問わずで、活動中です。

一方、Photoshopを中心にしたレタッチャーの仕事も、数多く手掛けてきました。デッサンや色彩構成など、美大で養った美術感覚に、モデルとして現場で照明機材を数多く見てきた『撮られる側』としての経験を合わせて、自然な修正から人工的な仕上げまで、幅広いレタッチを得意としています。

ところで皆さん。SNS楽しんでますか? SNSって“写真”の出来映えがとても大事ですよね。インスタグラムやツイッター、フェイスブックなど、利用するSNSによって多少の違いはありつつも、写真一つで「いいね」の数が大きく左右変わってくるのは、どのSNSでも同じだと思います。

…はい、前置きが長くなりました。単刀直入にいうと、女の子やちょっとエッチな写真がタイムラインに流れてくると、抜群に目を引くし記憶に残りますよね。よくわかります、私もそうです(笑)。美人さんやキュートな女の子の胸元、ミニスカート姿、ついつい目が行ってしまいます。

そして、自分の手元には高性能カメラを搭載したスマートフォンがある…となれば、「自分でも、きれいな女性の写真を撮ってみたいな」と思う人、多いのではないでしょうか。

たかはしじゅんいち

写真家・立木義浩氏に師事。1989年よりニューヨークと東京を拠点に、広告・音楽・ファッション・アートの分野で活動。STOMPのオフィシャルフォトグラファーを10年以上担当し、2009年にはNews Week の「世界で尊敬される日本人100人」に選ばれる。現在は、アスリート、職人、日本酒作り、伝統芸能、芸術家が大好物な被写体。地域町おこし、障害、高齢者福祉などにも興味を持ち、フォトグラファーとしての関わり方を模索している。

JUNICHI TAKAHASHI

「ただ撮っただけ」の顔写真をSNSに投稿するなんて…ありえない!

男女の出会いに写真は大きな役割を果たします。写真一つで、撮った女の子と連絡するきっかけになるからです。

そうした狙いもあって、お花見、歓送迎会、BBQ、忘年会に新年会といったイベント事では、率先して写真を撮っているという皆さん。写真に映っている人をタグ付けしまくって、自分のSNSに投稿しているという皆さん…。

ちょっと待って!
その写真、本当に大丈夫ですか?

『何が? 充分可愛く撮れてるよ、お気に入りの〇〇ちゃんなんか、最高にカワイイ』

そう思っているのはあなただけかもしれませんよ。お気に入りの〇〇ちゃんは、「タグ付け? はぁ? あのおっさん、マジでふざけんなよ」と思っている可能性、捨てきれません。SNSに投稿される“自分の顔面”は、理想の自分にきちんと仕上げてから投稿しているという女性が多いのです。

男性の皆さんは、女性に人気の写真加工アプリ、ご存知ですか? メイクアップ感覚で、写真に映る姿をきれいに加工できるアプリです。「Photoshopを使って、写真を綺麗にレタッチする」ことは、プロのみに許された行為ではなくなっています。

ですから、スマートフォンにもともと入っているカメラアプリで、適切なアングルや光の状態を考えずに、“ただ撮っただけ”の写真をアップするなんて、写真映りを気にする女性からしたら、言語道断のありえない所業。「あの人…、勝手に下手くそ(実際の技術ではなく顔が綺麗に写っているかどうかで判断)な写真あげるから、嫌い」と、仲良くなるどころか嫌われる可能性すらあるわけです。

女性が写真写りで気にするポイントは…

それでも「えーー可愛いもんは可愛いよ」と思っているあなた。あなたの気持ちはよくわかりました、私も同じです。かわゆい子はそのままでもかわゆい。他人から見ればそう思うものです。

しかし! どんなにかわゆい子でも、顔や体に関する人には言えないコンプレックスを抱えていること、結構あります。目が小さい、鼻が大きい、顎が大きい、足が短いetc. 言い出したらきりがありませんし、本人以外は気にしていない、“マニアック”とすらいえるコンプレックスだったりするのですが…。

それらを写真の中で手軽に解決できるのが、先ほど紹介したような人気の写真加工アプリなわけです。自分で自分が理想とする顔、体形になれる(写真上で)というのは、多くの女性にとって夢のような出来事。

SNSにアップする写真は、すべてアプリで加工済みのものだという人も少なくありません。それどころか、今や「アプリで加工した顔に合わせて整形をする」人(スナップチャット異形症)まで登場しているというから驚きです。

また話が長くなりました。とにかく、SNSに投稿される写真を気にする女性が、とっても多いという事実、ご理解いただけたでしょうか?

とは言え、「一人一人のコンプレックスを想像して気にかけながら写真を撮ってください」なんていう無謀なお願いは致しません。せめて、多くの女性が気にしている、“とあるポイント”だけでもケアできるようになれば、あなたのスマホ撮影は女性受け急上昇、間違いなし。

そのポイントとは、ずばり“老け”。日本人女性の多くは、老けてみられることを嫌います。

写真上で老けて見える主な原因は、ほうれい線・くま・シミ・シワ。私はレタッチャーとして、多くの女性をPhotoshopでお化粧してきましたが、必ずこの4つについて修正するよう、指示されます。

“女性の笑顔”はレタッチ済み写真が標準になってしまった現代

ほうれい線については、写真よりもイラストの方が分かりやすいですね。鼻から口の横にかけて、斜めに線を入れるだけで、イラストの人物は一気に年を取って見えます。「老けて見せたい」なら、ほうれい線は効果抜群というわけ。「若く見せたい」人にとっては、逆に大敵で、多くの女性が気にしているのがほうれい線の濃さだといえるでしょう。

現実的には、頬骨が出ていて筋肉が動く場所なので、笑うとこの箇所が盛り上がって、そこに影や線が出やすくなるわけですが…。雑誌などでほほ笑んでいる女性モデルさんにはほうれい線がありません。撮影時に下からレフを当てていたり、後からレタッチするなどしているからですね。

こうした写真がもはや普通というか、“女性が笑っている写真の標準”になってしまったため、加工なしで普通に撮った写真を見ると「なんだか私、老けて見えない?」と思うわけです。

修正された写真が正義で、シワなどが写っている自然な写真は悪という現状、個人的には「ちょっとやりすぎかな?」とも感じます。しかし、SNSで本人のイメージや印象、世界観が形作られてしまうのが現代ですから、そう考えると、写真は少しでも可愛く撮れている方が良いとも思うのです。

アングルが大事! 上から撮る&顔を上に向けるメリットは?

ここまで細かく説明してきましたが、百聞は一見に如かず。見た方が早いので実際に写真で説明します。よくあるシチュエーション、“居酒屋でのツーショット”を撮ってみました。まずはアングルでどう変わるのか見てみましょう。

①普通に向かい側の座席から撮ったもの
②同じ環境で少し上から撮ったもの

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