鎌倉の象徴『高徳院』の鎌倉大仏と桜のコントラストは、見頃短い貴重な春  

(C)kurisencho

荘厳な「鎌倉大仏」様と儚い桜のコントラスト。

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『高徳院』は法然上人が開祖の浄土宗の仏教寺院であり、詳名を『大異山高徳院清浄泉寺』といいます。11.3mの大きさを誇る国宝銅像「阿弥陀如来坐像」は、鎌倉仏像の中で唯一の国宝に指定されており、詳しい資料は残っていないものの、1252年(建長4年)に造られました。大仏殿も建てられていましたが、1335年の台風で倒壊し、現在のような鎌倉大仏の姿となっています。

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もともと金箔で造られた鎌倉大仏は、青空の下で金箔は剥がれ落ちてしまったものの、青空にそびえるその姿は圧巻です。

桜の時期は3月下旬~4月下旬と短いですが、大仏様の目の前の広場や背中側の観月堂では染井吉野や枝垂桜が50本程咲いています。青空、荘厳な大仏、桜の淡いピンク色とのコントラストは、なかなか見ることができない心癒される風景です。

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お寺の建築物に桜が美しく映えます。

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観月堂でも可愛らしい桜が迎えてくれます。

鎌倉大仏様の胎内を巡る異次元の体験を。

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国宝「阿弥陀如来坐像」の中に入る胎内巡りという貴重な体験もできます。手を合わせ心を落ち着かせて、いざ中へ。中は暗く、狭い階段をゆっくりと昇ります。暗いので足元に気をとられて、どうしても歩みは遅くなります。その暗さと歩みの遅さに「今に向き合っている瞬間だ」ということを実感します。

青銅作りの胎内では繋ぎ目も見ることができ、建設当時にたくさんの人々の力と技術が結集したことで現代にも受け継がれていることを実感します。胎内の小窓から外を眺めると、開けた外の世界が広がり安堵するとともに、建設されたその歴史から繋がって「自分が生まれ今を生きている」という想いを巡らせることでしょう。

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御朱印も丁寧に書いてくださいます。

時代が代わっても、見守り続ける「高徳院」で宇宙に繋がる。

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たとえ、高徳院の桜が見頃を過ぎていたとしてもがっかりすることはありません。桜の季節が過ぎていても秋には紅葉を楽しめ、同じエリアにはお花で有名な「長谷寺」もありますので、足を運んで季節の花を楽しむお散歩もおすすめです。

頭上には広い空、鎌倉大仏様の足元でお顔を眺め、胎内を拝観するという体験で、きっと宇宙に繋がっているような感覚になれることでしょう。

『鎌倉大仏殿高徳院』

住所:〒248-0016神奈川県鎌倉市長谷4-2-28

拝観時間:4月~9月8:00~17:30、10月~3月8:00~17:00

拝観料:大人200円、小学生150円

(胎内巡り:拝観時間8:00~16:30/拝観料20円)

交通:江ノ電「長谷駅」徒歩10分

ホームページ

https://www.kotoku-in.jp/

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