春の風物詩いろいろ 桜前線はみちのく入り 午後は黄砂に注意

仙台のさくらの標本木(撮影:平野貴久気象予報士/5日午前11時過ぎ)

 きょう5日(金)は全国的に気温が上がっている。この暖かさで福島と仙台ではさくら(ソメイヨシノ)の開花が発表され、桜前線はみちのく入りとなった。ただ、一方で、大陸からは春の使者とも呼ばれる「黄砂」が飛来してくるおそれがあるため、車の運転などは注意が必要となる。

さくら前線は東北到達

 3月20日に長崎でスタートした今年のさくら前線。その一週間後には東京で全国トップを切って満開を迎えるなど、東日本や西日本では桜シーズン真っ只中となっている。
 4月に入ってからは、強い寒の戻りで開花にブレーキがかかっていたが、きょう午前、松山からは、さくら満開の便りが届き、福島と仙台では開花発表があった。
 開花が早かった所では、すでに桜吹雪の段階に入っている所があるものの、今週末は全国的にお花見を楽しめる所が多い。特に土曜日は太平洋側を中心に晴れる所が多く、暖かくなるため、絶好の行楽日和、お花見日和となりそうだ。

福島のさくら標本木(撮影:大野治夫気象予報士/5日11時頃)

黄砂飛来も 車の運転・洗濯物など注意

 大陸からは黄砂が飛来しており、衛星画像からも日本海あたりまで飛んできているのが見て取れる。
 このあと5日午後は北日本から東日本を中心に黄砂が予想され、視程が10キロメートル未満になるおそれがある。黄砂が濃くなれば視程が5キロメートルを下回り、見通しが悪くなる所もありそうだ。
 車の運転や洗濯物の外干しなどは注意が必要となる。

(気象予報士・多胡 安那)

5日午前10時の衛星画像と午後9時の黄砂の飛来予想。

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