長崎県内で死亡事故多発 県警 街頭巡回など強化

街頭活動に出発する白バイ隊員ら=長崎市尾上町

 今年に入り、長崎県内で交通死亡事故が相次いでいる。4日現在、死者数は10件10人(昨年同期比3人増)で、うち5件5人は長崎市内で発生。事態を受け、県警は5日、同市内を管轄する各署の交通課員らを招集し、街頭活動を実施した。今後は一定期間、巡回の頻度を増やすなど交通死亡事故の抑止対策を強化する。
 県警交通企画課によると、10件の事故形態は▽飲酒運転による単独事故3件▽歩行者と車両の衝突5件(4件は歩行者が道路横断中)-。3月は死亡事故が7件7人と急増した。
 年齢別は60代以上が5人と高齢者の割合が依然として高く、夜間に歩行者が巻き込まれるケースが多い。見通しが比較的良い直線道路上でも発生しているという。
 5日は県警本部そばで出発式があり、関係者30人が出席。土井隆交通部長が「事故の原因を綿密に分析して、的を絞った対策を実施する」とあいさつ。パトカー6台と白バイ7台が市内の取り締まりに出発した。
 同部交通機動隊の黒崎恵子巡査は取材に「ドライバーは脇見運転など、少しの油断が事故につながる。歩行者も横断する際は手を上げて意思表示してほしい」と呼び掛けた。

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