10連休の海外航空券は高騰中 安近短な国内旅行の「掘り出し物」を探せ!【コラム】

新元号「令和」が発表され、いよいよ平成の終わりが近づいてきた。平成から令和の変わり目には、10連休のゴールデンウィークが待っている。連休があれば、当然旅行の1つは行きたくなっても仕方ないと思う。もちろん筆者もその一人だ。

だが、多くの人が同時に長く休めるためか、海外旅行の人気が例年のゴールデンウィークよりも高まっているようで、残念ながら格安に海外旅行を手配することは、今からでは極めて難しい…というか、ほぼ不可能だ。

例えば、4月26日出発、5月4日現地発の、東京発ケアンズ行きの往復航空券の検索結果だ。ちなみに安い順の並べ替えである。本来であれば、ジェットスターの成田発直行便がヒットするはずだが、満席のようだ。

もっと近場はどうだろうか。4月28日発、3泊4日の予定で東京発台北行きの往復航空券を安い順に見てみる。近場のはずなのに、乗り継ぎ便からヒットしてしまう。値段はコメントしようがない。

その他にも検索すればキリがないが、これからの手配で「格安」で国外に脱出することは、首都圏からでは困難なことがわかると思う。

実は国内旅行は狙い目?

しかし、10連休に旅行をしたいと考える人は少なくないだろう。今から旅行の手配をしようとする人におすすめなのが「安近短(安い・近い・短い)」な国内旅行、特にキャパシティ(座席数)の大きい列車(新幹線など)での国内旅行だ。

狙い目なのはワケがある。今回のゴールデンウィークは10連休となったため、海外旅行の人気が高くなったことは先に述べた通りだが、国内旅行は長い連休であることがプラスに働き、混雑が分散されているようだ。新幹線や特急列車の発売状況を見ると、10連休初日(4月27日)の東京発の新幹線などは満席や混雑する列車が目立つ一方、その他の日程では、空席がある列車もある(いずれも執筆時)。

だが、全ての目的地がおススメなわけではなく、通常のゴールデンウィークでも混雑する観光地は価格が高めだ。また、東京発では開業以降、人気が高まっている北陸新幹線方面や、列車数が比較的少ない北海道新幹線方面は手配が難しいようだ。

また、連休とあって、旅館やリゾートホテルは当然混雑する。今空室がある施設でも、価格は割高の傾向だ。しかし、10日間の長い連休とあって、出張需要は落ち着いているようで、都市型のビジネスホテルを中心に利用しやすい価格の客室が残っている。

言い換えれば、「メジャーではない観光地」で「都市型ビジネスホテル」を中心に滞在するような旅行は、今からでも格安に旅行できるチャンスが残っている。

実際に数例、東京発の旅行を見てみることにする。

国内旅行の定番、京都1泊2日が新幹線付きで28,800円(2名1室)から

とはいっても、最初に思いつくのは有名観光地であることが多い。比較的ホテルも豊富な京都を見てみる。

JR東海ツアーズ

が取り扱う、京都ツアーを利用して、京都や奈良方面に足を伸ばしてみるとどうだろうか。一例として4月28日出発・京都新阪急ホテル(禁煙ツイン・素泊まり)にて1泊2日、往復新幹線付きで28,800円で発売されていた。なお、基本料金ではこだま号しか利用できず、画像のようにのぞみ号を利用しようとすると追加料金が必要だが、時間帯が限られている限定列車を使用するとオプション料金を安く抑えられる(基本料金に+800円)。

社寺巡りなど、連休中ということもあり、混雑も見込まれるが、しっかりとした観光をすることが出来そうだ。

[caption id="attachment_108440" align="alignnone" width="600"] ホテルヒューイット甲子園[/caption]

ちなみに、大阪や神戸でも同様の値段で旅行できそうだ。特に穴場なのは、兵庫県宿泊かもしれない。

往復こだま号利用ではあるが、ホテルヒューイット甲子園(禁煙ツイン・素泊まり)2名1室利用と、東京~新大阪間の新幹線がセットで、1名24,500円。付近の著名な観光地は「阪神甲子園球場」しかないが、神戸にも大阪にも阪神電車でダイレクトアクセスできる(三宮・梅田まで片道270円)ため、2in1の旅行が可能だ。

東北・新潟方面は格安!JR東日本ダイナミックレールパックを活用!

現地での観光プランをしっかりと練る必要があるが、JR東日本のJR東日本ダイナミックレールパックを利用した宿泊プランは、ゴールデンウィークでも格安で手配できそうだ。

4月28日出発、八戸プラザホテル1泊(ツイン2名1室・素泊まり)が、往復新幹線で1名26,200円で販売されている。

八戸の海の幸を堪能しつつ、ローカル線の八戸線の車窓を堪能したりすることが出来そう。東日本大震災で最も大きな被害を受けた町の1つ気仙沼も、格安で訪れることが出来る。

4月28日出発で「ラ・ジェント・イン気仙沼」に1泊(禁煙ツイン2人1室・素泊まり)し、東京~気仙沼間が1名21,300円。仙台~気仙沼を高速バス利用とすることもできる。

山形方面の旅行もお得だ。山形国際ホテル・ツイン利用(2名1室・素泊まり)で、新幹線往復がついて19,700円。近い目的地の場合、1泊旅行で2万円を切ることも可能だ。

一方東北から離れて新潟観光もおすすめだ。日本酒と米の美味しさは、ピカイチの地域。B級グルメなど旅の楽しさの要素は豊富だが、最近聞く新潟の話題はアイドルグループばかりなのが残念ではある。

そんな新潟の新潟駅直結で、2013年オープン、朝食が自慢の「JR東日本ホテルメッツ新潟」の宿泊はどうだろうか。朝食付きのシングル利用で、1名のみでも新幹線付きで22,200円。

旅行会社によっては1名利用は割高になることも多い中、この価格設定はありがたい。

これらのように、JR東日本ダイナミックレールパックや、JR東海ツアーズの旅行商品を活用して、ゴールデンウィーク期間中に格安に旅行をするチャンスは残されている。また、これらの商品も一例にすぎず、数多とある旅行会社の商品の中で、筆者の知らない格安旅行商品があると思う。

なお、掲載した旅行商品の在庫状況・料金は変動する可能性があることをあらかじめ断っておく。

旅行好きな読者の皆さんには、これらの旅行商品も利用して、ゴールデンウィークに充実した旅行生活を送ってみてはいかがだろうか。

© Traicy Japan Inc,