ツシマヤマネコの2匹 誕生月に元気づけて

3日に15歳の誕生日を迎えた「福馬」(環境省対馬野生生物保護センター提供)

 長崎県対馬市上県町の環境省対馬野生生物保護センターは、飼育している国天然記念物ツシマヤマネコの雄「福馬(ふくま)」(体調不良で公開中止)が3日に15歳の誕生日を迎え、雌の「ナミ」(先天性心疾患で非公開)が13日に4歳になることを受け、2匹へのお祝い・応援メッセージを募集している。21日まで受け付けている。

 同センターによると、福馬は2004年に福岡市動物園で生まれ、同年12月から同センターで飼育している。福岡で生まれ対馬で育ったことにちなみ「福馬」と名付けられ、08年6月から飼育状況を公開していた。あまり物おじしない性格だが、少し怖がりなところもあるという。人間に例えると80歳代の高齢。展示室内でふらつき、倒れるようになったことから、今年1月から公開を中止している。

 ナミは15年に福岡市動物園で生まれ、16年11月から同センターで飼育。心臓に負担を掛けないよう常時非公開にしている。4歳は人間に例えると20歳台。警戒心が強いが、動物園育ちのためか比較的人慣れしている食いしん坊だという。

 同センターの山本以智人(いちひと)・上席自然保護官は「福馬は1月と比べると、ネズミや馬肉を食べるなど食欲が回復している。ナミも無事、成長している。元気づけるメッセージを送ってもらえたら」と話している。

 同センターは来館者用に紙を用意し、はがきでも受け付ける。住所は〒817-1603対馬市上県町棹崎公園。開館時間は午前10時~午後4時。月曜定休。入館無料。問い合わせは同センター(電0920.84.5577)。

13日に4歳の誕生日を迎える「ナミ」(環境省対馬野生生物保護センター提供)

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