がんでも好きな音楽を 患者主催の「ドヤフェス」

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ドヤフェスへの来場を呼び掛ける原さん(左)と松崎さん

◎20日に高崎、県内初

 がんの人と、これからがんになるかもしれない人へ―。10年にわたりがんの闘病を続ける松崎匡さん(49)=東京都八王子市=が、自身の経験を発信しようと都内で開催してきた音楽イベント「ドヤフェス」が20日、群馬県高崎市連雀町のコミュニティースペース「ココイズミ」で開かれる。「がんになっても好きなことをして、『ドヤ顔』したい」。県内の患者やミュージシャンも巻き込み、音楽とともにメッセージを届ける。

 松崎さんは40歳で肝臓がんと診断され、治療と再発を繰り返してきた。折れそうになる心を支えたのは、同じ高校に進学するほど憧れていた歌手の故・忌野清志郎さんの音楽だった。

 病状はどうなるのか、今度はいつ入院するのか―。「やりたいことをやらない理由はいくらでも探せる。でも、やろうと思えばできる」。フェスを開くと決めると、忌野さんゆかりの人を訪ね歩き、忌野さん率いるバンドのギタリストだったギターパンダ(山川のりを)さんらの出演を取り付けた。

 2016年11月を皮切りに、これまでに都内で6回開いてきた。松崎さんは司会を務め、闘病の経験を交えつつ笑いを誘って盛り上げる。「患者でない人にどう伝えるか。頭にちょっと引っかかってくれたらいい」と話す。実際、がんについての相談が寄せられることもあるという。

 やがて「東京以外でも開いてほしい」と声が掛かるようになった。地方開催は1月の長野に続き、本県が2カ所目。働き掛けたのは、耳下腺がんの治療を続ける原陽子さん(57)=高崎市=だ。自身もドヤフェスに通ってきたといい、「ドヤフェスに向けて体調を整えて、音楽を聴いたり笑ったりする。病気のことだけではなく、楽しみがあっていい。がんのサバイバーもそうでない人も、できるだけいろいろな人に来てほしい」と呼び掛ける。

 当日は午後5時開演。ギターパンダさんをはじめ、前橋市のシンガー・ソングライター、市川優希さんら県内アーティストも出演する。チケットは2500円。問い合わせはドヤフェスホームページのメールフォームから。