全日本ロードレース選手権JSB1000クラスは4月7日、ツインリンクもてぎで第1戦の決勝レース2が行われ、中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が高橋巧(Team HRC)とのマッチレースを制し、優勝した。
土曜日のレース1は、ドライコンディションのもと23周で争われ、中須賀が高橋巧の追撃から逃げ切り優勝。2位は高橋巧、3位は野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)という結果になった。
レース2は、レース1と同じく23周で争われた。スターティンググリットは、予選で記録した各ライダーのセカンドベストタイムによって決まり、中須賀がポールポジションを獲得。2番手グリッドには高橋巧、3番手グリッドには野左根がつける。
午前中に行われた20分のウォームアップ走行では、各ライダーがレース2に向けてマシンの最終チェックを実施。高橋巧が1分48秒071でトップだった。
午前中は青空が見えていたが、午後になるにつれてサーキットには厚い雲が現れて日差しを遮り、涼しいコンディションへと変化。気温17度、路面温度26度で、14時30分の定刻通りにレースはスタートした。
スタートでホールショットを奪ったのは高橋巧、2番手は6番手から好スタートを決めた加賀山就臣(ヨシムラスズキMOTUL)、3番手は中須賀の順で1コーナーを抜けていく。
ポールから3番手に下がった中須賀は、4コーナーですぐに加賀山を交わし、2番手に浮上。トップの高橋巧に接近する。
1周目を終えると高橋巧と中須賀が抜け出す。3番手の加賀山はトップの2台から徐々に離れ、3周目には後方から迫った野左根に交わされ4番手に後退する。
野左根に交わされた加賀山は、その後ペースを上げられず、後ろを走っていた渡辺一樹(ヨシムラスズキMOTUL)、渡辺一馬(Kawasaki Team GREEN)にも交わされ6番手に下がった。
加賀山を交わした4番手の渡辺一樹と5番手の渡辺一馬は、5周目に入るとバトルを展開。S字で渡辺一馬が渡辺一樹を交わし4番手に浮上する。
トップの高橋巧と中須賀は1分48秒台のペースで周回。8周目には中須賀がS字で高橋巧を交わして先頭に立った。
10周目に入ると、渡辺一馬と渡辺一樹の4番手争いが再び白熱。11周目には互いのスリップを使ったサイド・バイ・サイドのバトルを展開する。12周目に入った時点では渡辺一樹が渡辺一馬から4番手を奪った。
■ファイナルラップは全域でテール・トゥ・ノーズのバトル
レース折り返しとなる13周を終えた時点でも、トップの中須賀と2番手の高橋巧は1分48秒台のペースで周回。中須賀の後方に高橋巧がぴたりとつけた状態でレースは後半戦へと入っていく。
3番手の野左根は、トップ2台と同じく1分48秒台のペースで周回するも、追いつくことができずに単独走行となる。
中須賀、高橋巧によるトップ争い後半戦は、1秒以内の差でこう着状態に。そのままファイナルラップへと入っていく。
迎えたファイナルラップ。高橋巧が中須賀に急接近。S字コーナー、V字コーナー、ペアピンカーブ、90°コーナー、ビクトリーコーナーでテール・トゥ・ノーズの状態で迫るも、中須賀がこれを巧みにブロック。最後は0.113秒差で中須賀がトップを守り切って開幕戦2連勝、高橋巧は2位で終えた。
3位は野左根、4番手争いは渡辺一樹が制し、渡辺一馬は5位。前半戦でスタートを決めた加賀山は7位でチェッカーを受けた。
全日本ロードレース開幕戦レース2の順位結果は以下の通り。
■全日本ロードレース選手権開幕戦もてぎ
JSB1000クラス決勝レース2順位結果(23周)
Pos. No. Class Rider Team Motorcycle TotalTime/Delay
1 1
中須賀克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM ヤマハYZF-R1(2019) 41’36.963
2 13
高橋巧 Team HRC ホンダCBR1000RR SP2(2018) 0.113
3 4
野左根航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM ヤマハYZF-R1(2018) 11.567
4 26
渡辺一樹 ヨシムラスズキMOTUL スズキGSX-R1000L9(2019) 30.040
5 23
渡辺一馬 Kawasaki Team GREEN カワサキZX-10RR(2019) 32.035
6 634
水野涼 MuSASHi RT HARC-PRO.Honda ホンダCBR1000RR SP2(2017) 38.515
7 12
加賀山就臣 ヨシムラスズキMOTUL スズキGSX-R1000L9(2019) 38.814
8 090
秋吉耕佑 au・テルル MotoUP RT ホンダCBR1000RR SP2(2018) 52.253
9 15
Z.ザイディ Honda Asia-Dream Racing with SHOWA ホンダCBR1000RR SP2(2018) 1’04.167
10 64
岩戸亮介 Kawasaki Team GREEN カワサキZX-10RR(2019) 1’11.673
11 71
津田拓也 TK SUZUKI BLUE MAX スズキGSX-R1000(2019) 1’16.532
12 35 8h 亀井雄大 Honda Suzuka Racing Team ホンダCBR1000RR SP2(2018) 1’16.697
13 18
津田一磨 Team Baby Face ヤマハYZF-R1(2019) 1’33.979
14 46 8h 星野知也 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW・S1000RR(2017) 1’39.726
15 080
羽田太河 au・テルル MotoUP RT ホンダCBR1000RR SP2(2018) 1’41.989
16 3 8h M.アチソン KRP三陽工業&RS-ITOH カワサキZX-10RR(2018) 1’44.431
17 44
関口太郎 Team ATJ ホンダCBR1000RR SP2(2017) 1’44.844
18 36
今野由寛 Moto Map SUPPLY スズキGSX-R1000R(2019) 1 Lap
19 87 8h 柳川明 will-raise racingRS-ITOH カワサキZX-10RR(2019) 1 Lap
20 85 8h 中冨伸一 HiTMAN RC甲子園ヤマハ ヤマハYZF-R1(2019) 1 Lap
21 27 8h 柴田義将 NIPPON SUMATRA BIO MASSE+D3 ヤマハYZF-R1(2015) 1 Lap
22 30 8h 須貝義行 チームスガイレーシングジャパン アプリリアRSV4 RF 1 Lap
23 79 8h 髙橋勇輝 HondaブルーヘルメットMSC ホンダCBR1000RR(2017) 2 Laps
– 75
前田恵助 YAMALUBE RACING TEAM ヤマハYZF-R1(2018) 7 Laps(リタイア)
– 19 8h 濱原颯道 Honda Dream RT 桜井ホンダ ホンダCBR1000RRSP2(2018) 15 Laps(リタイア)
– 22 8h 児玉勇太 TEAM KODAMA ヤマハYZF-R1(2018) 15 Laps(リタイア)
– 76 8h 豊田浩史 NIPPON SUMATRA BIO MASSE+D1 ヤマハYZF-R1(2018) 出走せず