任期満了に伴う知事選は7日投開票され、現職の黒岩祐治氏(64)=自民、国民民主、公明党推薦=が、新人で市民団体代表の岸牧子氏(62)=共産党推薦=を大差で破り、3期目の当選を決めた。4年前に獲得した219万票を上回る得票を目指した選挙戦。県政刷新の批判を寄せ付けず、圧勝した。
前回に続き与野党が相乗りする現職に、共産が支援する新人が挑む一騎打ちとなった知事選。2期8年にわたる黒岩県政の評価が最大の争点で、人口減少と少子高齢化に対応する医療・福祉政策や地域経済活性化策などが問われた。
黒岩氏は、後援会組織や推薦を受けた政党、経済団体などに支えられ、序盤から安定した戦いを展開。主要駅前や商店街などの練り歩きをはじめ、各地で20回以上開いたミニ集会、33市町村別のメッセージ動画配信などで支持を広げた。
「コミュニティ再生で笑いあふれる100歳時代」を掲げ、超高齢社会を乗り越える神奈川モデルをつくると強調。未病改善やエネルギー政策などの継続を訴え、待機児童ゼロ、企業誘致200社、ドローン前提の未来社会けん引-といった目標も明示した。
横須賀市民九条の会共同代表の岸氏は、野党統一候補を目指して市民連合などと連携した新たな選挙戦を模索。「かながわReBorn(再生)」を合言葉に黒岩県政の転換による福祉と教育の充実を訴えたが、知名度不足も響き、支持は広がらなかった。