相模原市長選、本村氏が初当選 現職加山氏の4選阻む

 第19回統一地方選前半戦の知事選、相模原市長選と県議選、横浜、川崎、相模原の3政令市議選は7日投開票された。相模原市長選は元衆院議員で無所属新人の本村賢太郎氏(48)が、4選を期した現職の加山俊夫氏(74)ら3人を破り初当選した。

 相模原市長選は、3期12年続く加山市政の評価が最大の争点だった。本村氏は、加山氏や、ともに新人で元市議の宮崎雄一郎氏(52)、元県議の八木大二郎氏(55)の保守系3候補を大差で退けた。

 本村氏は、対話を重視した市政運営を強調。加山氏が進めてきたJR相模原駅前の在日米陸軍相模総合補給廠(しょう)(同市中央区)の一部返還地における大型開発の再検討を求めたほか、市立学校での習熟度別授業や市内バスへの高齢者向けの敬老パス導入などを政策の柱に据えた。

 今回の市長選は、現職が与野党相乗りの支援を受けて新人候補を圧倒した前回選から構図が一変、自民支持層が分裂した。加山氏や自民党籍のある宮崎、八木両氏が保守系勢力をまとめきれない中、旧民主党出身の本村氏は政党からの推薦や支持を受けていない姿勢をアピール。従来の支持基盤に加えて、保守層、無党派層に支持を広げた。

 加山氏は、JR相模原駅周辺の開発や教育、福祉施策などを挙げ市政継続に理解を求めたが、保守票をつなぎ止められなかった。宮崎氏、八木氏も市政改革を訴えたが浸透しなかった。

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