メッシ2世、ジダン2世、ネイマールの元相棒も あの若き才能は今どこにいる?

クロアチアのメッシと呼ばれたハリロビッチ photo/Getty Images

若い頃に名選手たちと比較されながら、その後思うように活躍できずトップクラブから姿を消してしまう選手は少なくない。今はどのクラブでプレイしているのか分からないというケースも多く、若い頃に才能を評価されたからといって成功が約束されているわけではない。

スペイン『MARCA』は、そんな忘れられつつあるスター選手を数名リストアップしており、今どのクラブでプレイしているのか紹介している。

1.アレン・ハリロビッチ

クロアチアのメッシと呼ばれ、母国のディナモ・ザグレブでは16歳でデビューを果たした。2014年にはリオネル・メッシがいるバルセロナへ移籍し、ますますメッシとの比較が加速することになった。しかし、バルセロナで成功することはできなかった。2016年にはドイツのハンブルガーSVへ完全移籍し、2年後にはミランに完全移籍。現在はミランからのレンタルでベルギーのスタンダール・リエージュでプレイしている。

2.ザカリア・バカリ

オランダの名門PSVで17歳の時にデビューを果たしたMFのバカリは、同じ2013年にベルギーのA代表でデビューまで果たしている。エールディヴィジのデビュー戦ではハットトリックも記録しており、衝撃的なスタートだった。その活躍から2015年にバレンシアへ移籍したが、結果を出せぬまま2018年にはベルギーのアンデルレヒトに移籍している。

3.フェデリコ・マケダ

マケダの名前を聞けば、マンチェスター・ユナイテッドのサポーターは誰もがあのゴールを思い出すだろう。17歳で迎えた2009年のアストン・ヴィラ戦だ。マケダは試合終盤にパスを受けると、華麗なターンから見事なシュートを突き刺したのだ。いきなりのビューティフルゴールにサポーターは歓喜し、マケダの明るい未来を確信した。

とはいえ10代の若者がマンUで簡単にポジションを掴めるほど甘い環境ではない。その後はサンプドリア、QPR、シュッツトガルトなどレンタル移籍を繰り返すことになり、そこで結果を出せぬまま5年が経過。2014年夏にはカーディフに完全移籍した。そして今はギリシャのパナシナイコスに所属している。

4.ヨアン・グルキュフ

フランス人選手であることからジネディーヌ・ジダン2世と騒がれたグルキュフは、天才肌の選手だった。22歳でフランス代表デビューを果たし、2010南アフリカワールドカップにも出場した。しかしクラブシーンではフランス以外で輝きを放てなかった。ボルドー時代にはリーグ・アンを制したが、あの2008-09シーズンがベストシーズンか。現在は32歳だが、フリーとなっている。

5.マルティン・モントーヤ

バルセロナのカンテラ出身のモントーヤは、攻撃的な右サイドバックとしてダニエウ・アウベスの後継者的存在になることが期待された。しかし定位置を掴むには至らず、インテル、レアル・ベティスへとレンタル移籍をすることに。このインテルへのレンタル移籍までは追いかけていたサッカーファンもいたかもしれないが、現在イングランドのブライトンでプレイしていることはあまり知られていないのではないか。昨夏よりモントーヤはプレミアリーグで残留争いを繰り広げるチームでプレイしている。

6.ガンソ

最後はガンソだ。若い頃はブラジルのサントスでプレイし、ネイマールの相棒として広く知られた存在だった。その後ネイマールはバルセロナへ向かったが、ガンソの方は怪我に苦しめられた。欧州へ初めてやってきたのは2016年で、セビージャに移籍。当時は現セレッソ大阪の清武弘嗣と同時期の加入ということも注目ポイントだった。

ところがセビージャでもポジションは掴めず、フランスのアミアンへ。毎日のように話題を集めるスーパースターのネイマールに対し、ガンソはどんどん影が薄くなっていった。そして今年1月には母国ブラジルのフルミネンセへ移籍。欧州を離れることになった。

彼らは10代の頃より世界的な注目を集めてきたタレントだが、徐々に存在感は薄くなっていった。サッカー界では次々と注目の10代が出てくるため、少しでも足踏みすると追い抜かれてしまう。今となってはどこでプレイしているかさえ記憶されていないこともあり、何とも厳しい世界だ。

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