メルセデス&レッドブル・ホンダ、フェラーリのストレートスピードに懸念示す「ストレートでは0.4秒以上の差があった」

 メルセデスのバルテリ・ボッタスと、レッドブル・ホンダのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、現在フェラーリが有している重要なアドバンテージについて、同じ意見を持っている。

 フェラーリは、開幕戦オーストラリアGPでは予想外の不振に陥った。エンジン冷却に慎重すぎるアプローチをとったためと見られるが、その後のバーレーンGPでは、プレシーズンテスト後の予想に一致するようなパフォーマンスを見せた。

 フェラーリの2019年型マシン『SF90』は間違いなくバランスの優れたパッケージだが、バーレーンでライバルたちが目を見張ったのはそのストレートスピードであり、特に予選でシャルル・ルクレールとセバスチャン・ベッテルがフロントロウを独占したことだ。

「フェラーリはあの週末、非常に強力だった」とホーナーは語った。

「メルセデスがワン・ツーフィニッシュを飾ったのは幸運のおかげだ。フェラーリは他のチームを圧倒していたのだ。ストレートでのパフォーマンスは、素晴らしく印象的だった」

 ホーナーの評価にはボッタスも同意している。フェラーリはバーレーンGPでのストレートスピードにおいて“著しい進歩”を見せたとボッタスは考えており、次の中国GPを前に彼はそのことを懸念している。

 ボッタスは、「フェラーリがストレートで常に速さを発揮しているのを目にしてきた。中国GPではさらに長いストレートがあるので、僕たちは懸命な作業をする必要がある」と語った。

「もちろん僕たちは常にマシンを改善している。何ができるのかを見直す必要があるが、難しい作業になるだろう」

「でもバーレーンでのように、自分自身のことに集中して自分の仕事をすれば、何が起きても不思議ではない」

 またボッタスは、これからのシーズンでフェラーリが理論上トップスピードで有利なのは、中国だけではないと指摘した。

「次の2レース(中国とアゼルバイジャン)ではとても長いストレートがある。(バーレーンでは)彼らは1周あたり、ストレートだけでコンマ4秒以上の差をつけていたと思う」

「僕たちは、それだけではコンマ4秒の差をつけられない。コーナーやストレートで差をつけていく必要があるかもしれないが、シーズンは序盤で、先は長い。少なくともこれから取り組めることについては分かっている」

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