災害対応、カードで素早く 伏見高

©株式会社北國新聞社

 大規模災害の発生に素早く対応するため、伏見高は8日までに、教職員が取るべき行動を個人別に記した「災害時アクションカード」を作成した。職員室に配備し、災害後に集まった教職員に配って、その場で役割分担する。カードは病院などで普及は進むが、教育現場に導入されるのは県内で珍しく、学校防災の先駆的な事例として専門家が注目している。

 災害対策本部、避難誘導班、救護班の3班、計17人分のカードを用意した。カードははがき大で首から掛けられる。表に班名と任務、裏には警察や消防、県危機対策課などの連絡先が記されている。

 例えば「避難誘導班(3)」のカードには、▽ハンドマイクを受け取って職員室で待機▽1次避難場所を確認し、B棟1階男子トイレ前で避難誘導▽棟内に残った人がいないか確認—などと、任務が時系列で示されている。優先順位が一目で分かるよう赤、黄、緑と色分けした。

 カードの導入は、1月に開いた職員向けの防災研修で、県防災士会の大月真由美副理事長が紹介したのをきっかけに決めた。

 教育現場には、災害対応の要領を逐一記したマニュアルがある。ただ学校では、授業のコマによって発生直後に参集できる顔触れが大きく変動する上、直後はマニュアルをひもとく余裕はない。どんな時でも「現有勢力」で初動対応できる体制を築こうと、カードづくりを進めた。

 同校によると、県立学校でアクションカードを導入している例は他にないとみられる。大月副理事長は「医療機関に比べ、学校での防災意識はまだまだ低い。伏見高の取り組みをきっかけに導入が広まればいい」と期待を寄せる。

 伏見高は、5月に実施する災害対策訓練の際にカードを使った初動対応の訓練を行う計画としている。中盛邦昭総務課長は「訓練で使いながら改良を重ねていきたい」と話した。