私立子どもの村小開校 体験学習で個性育む 北海道や東京など県外からも入学

出席者が輪になり、開校と入学を祝った式典=東彼杵町大音琴郷、ながさき東そのぎ子どもの村小

 体験学習を通じ子どもの自己決定力や個性を育む私立校・ながさき東そのぎ子どもの村小(赤瀬明子校長、34人)が長崎県東彼東彼杵町大音琴郷に開校し、開校と入学を祝う式典が8日あった。

 閉校した旧町立音琴小の跡地に、和歌山県の学校法人「きのくに子どもの村学園」(堀真一郎学園長)が開いた。主体性や自由を重んじる教育方針で、農業やものづくり、演劇など体験学習を取り入れた少人数制の授業が特色。全国で小中一貫校4校、高等専修学校1校を運営している。

 2016年に閉校した旧音琴小と旧大楠小(菅無田郷)の跡地活用策として、町が学園に対し私立校を誘致していた。来年度は中学校を開設する予定。

 児童は北海道や東京など県外からも入学。3分の1程度が敷地内に建設した寮で生活する。学校によると、県内外の7世帯が町近郊に移住してきた。

 式典は、学園の北九州子どもの村小の児童が会場装飾や司会進行を担当。来賓を含む出席者全員が輪になって座るユニークなスタイルで開かれた。渡邉悟町長は「生きる力を育てる素晴らしい学校。地域の人とも積極的に交流してほしい」とあいさつ。くす玉を割ったり、缶ジュースで乾杯したりして開校を祝った。佐世保市から新4年生として入った岩村璃心(りこ)さん(9)は「木を使って小屋を造ったりするのが楽しみ」と期待を膨らませていた。

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