北総線運賃を市民重視 市、鉄道会社に「配慮」要望 【白井市の課題 4.21市長選へ】

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1日平均1万人余り(2017年度末時点)の乗降客がある北総鉄道の白井駅=白井市内

 沿線住民の足として重要な役割を果たす鉄道の北総線。都心へのアクセスとして便利な一方、高いとされる運賃対策は白井市民が最重要視する施策で、市は引き下げを北総鉄道に要望してきた。若い世代の定住促進からも負担軽減は不可欠で、今後も効果的な取り組みが求められそうだ。14日告示、21日投開票の市長選を前に市の現状と課題を探った。(習志野支局長・坂巻洋一)

 第5次総合計画(計画期間2016~25年度の10年間)の基本構想と前期基本計画の策定で市は、14年度に住民意識調査を行った。その結果、施策の重要度で、鉄道(北総線)の運賃問題対策が1位となった。09年度の調査でも1位で、市の担当課は「北総線の運賃に対する市民の関心は高い」と話し、若い世代ほど関心を寄せているという。

◆「定住促進のために」

 こうした声を背景に市は、前期基本計画に沿って同社に対して運賃の引き下げ、中でも通学定期への配慮を機会があるたび要望してきた。昨年6月下旬の同社の株主総会で、伊沢史夫市長は「市民の切なる要望である運賃の改善、特に子育て世代の定住促進のために通学定期運賃には特段の配慮をいただきたい」と発言した。アクセス特急の市内駅停車など利便性向上も求めたという。

 通学定期の運賃で県や同市を含む沿線自治体と同社などは、24年度まで平均25%の値下げで合意している。こうした状況で市の要望には、25%以上の値下げ実現への思いが込められている、という。

 家族全員が一時期、北総線を利用していた50代女性は「親は勤務先から交通費が出るが、子ども2人は家計からの持ち出しだった」と振り返る。そして「学費と定期代は大きな支出だった。子どもが社会人となり、家計の負担がなくなり楽になった」と語った。

◆施策で“側面支援”

 要望の一方で、市は「利用者が伸び(鉄道会社の)収入が増えれば、運賃引き下げの原資になると考えている」との認識を示し、企業誘致などによるにぎわい創出に取り組む。また、20年をピークに減少に転じると推計される人口の減少幅を抑制するため、若い世代の定住促進で3世代の同居近居を促す補助金事業、子ども医療費助成の所得制限廃止(今年8月から)など、“側面支援”的な施策を展開する。

 同総合計画の後期基本計画策定で市は本年度、住民意識調査を予定する。次期市政にも、調査結果に基づき市民の理解が得られる効果的な施策展開が求められることになりそうだ。

 市内には北総線の2駅があり通勤通学などで市民らが利用する。一日平均乗降客数(17年度末現在)は、白井駅が1万25人、西白井駅1万2779人。