死因は窒息か 警官が制圧の男性容疑者

神奈川県警

 県警は9日、海老名市の交番で警察官に体を取り押さえられた後に死亡した公務執行妨害の男性容疑者=当時(39)=について、司法解剖の結果、死因が窒息とみられると発表した。県警は、男性の死亡との因果関係を詳しく調べるとともに、警察官による制圧方法に問題がなかったか確認を進めるとしている。

 県警によると、死亡したのは海老名市に住むブラジル国籍の男性。7日未明、同市東柏ケ谷の海老名署さがみ野駅前交番を1人で訪れた際、応対した署員の顔を殴り、パイプいすを投げ付けるなどしたとして、同容疑で現行犯逮捕された。

 署によると、逮捕時は署員2人が交番内にいたが、続々と応援の署員らが駆けつけ、最終的には計7人で対応。このうち5人が制圧行為に携わったといい、2、3人がかりで代わる代わる、激しく抵抗する男性の上半身や脚をつかみ、床に押さえ付けた。男性はその後、顔色が変わるなど容体が急変し、病院搬送後に死亡が確認された。

 広石尚博副署長は「事実確認に徹したい」としている。

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