昨夏、ヴィッセル神戸に加入した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ。彼は下部組織時代から長きにわたってバルセロナの中盤に君臨した誰もが認めるスーパースターだ。そんなイニエスタはチャンピオンズリーグ準々決勝1stレグが開催されるにあたり、母国メディアに対して同大会の思い出を語っている。
スペイン『Radio MARCA』に出演したイニエスタは、輝かしい成績を残したバルセロナ時代にチャンピオンズリーグでさらに良い結果を得ることも可能だったと次のようにコメントした。
「ぼくらは(チャンピオンズリーグで)他のどのチームに対しても劣っていると感じたことはなかったよ。チャンピオンズリーグでぼくらはもっと結果を出すことができたかもしれないけど、最終的に達成したことについて幸せを感じなければいけないよ」
しかし、一方でローマに大逆転を許した昨季準々決勝2ndレグがつらい経験だったとも語っている。
「もしできるのであれば、ローマでの夜を抹消するだろう。それがヨーロッパの舞台で最後の試合だということがわかったよ。ぼくらは完璧なシーズンを過ごしていたし、1stレグの結果は有利だった。でもその夜ぼくらは敗退した。チーム、そして個人としての夢が終わったんだ。つらいことだったよ」
たしかに、あの準々決勝2ndレグはすべてのサッカーファンの記憶に残るような一戦だった。加えて、自身のチャンピオンズリーグ最後の試合とあってはこれ以上ショッキングなことはないだろう。日本に活躍の場を移した今でも、このローマでの経験は苦い思い出となっているようだ。
今季のチャンピオンズリーグも前回まで3連覇を成し遂げていたレアル・マドリードがオランダのアヤックスに敗れ1回戦で姿を消している。どれほど経験を積んだとしても、何が起こるかわからないのがヨーロッパ最高峰の戦いなのかもしれない。