Dバックス・ダイソン まさかの代打逆転サヨナラ弾

【レンジャーズ4-5xダイヤモンドバックス】@チェイス・フィールド

レンジャーズが2点をリードして迎えた9回裏、クローザーのホゼ・レクラークが登場。誰もがレンジャーズの勝利を確信したが、予想外の結末が待っていた。ダイヤモンドバックスは先頭のクリスチャン・ウォーカーがレフトへのヒットで出塁し、続くエドゥアルド・エスコバーのタイムリー二塁打で1点差。無死二塁のチャンスでニック・アーメッドは三振に倒れたものの、8番のジョン・ライアン・マーフィーの代打で登場したジャロッド・ダイソンが、レクラークのスライダーを捉え、ライトスタンドへ逆転サヨナラとなる2号2ランを叩き込んだ。俊足好守がウリの控え外野手が放った予想外の一発。ダイヤモンドバックスの本拠地、チェイス・フィールドは大いに沸き、歓喜に包まれた。

今季がメジャー10年目のシーズンとなるダイソンは、昨季までの9シーズンで通算220盗塁をマークしているように、抜群のスピードと、その快足を生かした好守を武器とする選手である。試合開始前の時点で打率.316と打撃好調だったとはいえ、9シーズンで通算14本塁打の非力な外野手が逆転サヨナラ弾で試合に決着をつけることを予想した者など、誰一人としていなかったはずだ。しかし、ダイソンは一打同点の場面での代打起用に応え、期待以上の結果を残してみせた。何が起こるかわからないという野球の醍醐味を凝縮したようなイニングだったと言えるだろう。なお、ダイヤモンドバックスの2番手として登板した平野佳寿は、エルビス・アンドルースを三塁ゴロに抑えて1/3回を無失点。レンジャーズはクローザーのレクラークが大誤算だった。

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