阪神福留が到達した史上46人目のNPB通算1000打点 その価値とは…

阪神・福留孝介【写真:荒川祐史】

41歳11か月での達成は史上2番目の高齢記録、40歳以上の達成は全員が21世紀に入ってから

 阪神の福留孝介外野手は、4月6日の広島戦で8回にソロホームランを放ち、通算1000打点を達成した。

 それほど大きなニュースにはなっていないが、1000打点は、100打点を10年連続で記録してようやく到達できる数字だ。中軸打者として長く活躍しなければ到達できない。2000本安打は52人が記録しているのに対し、1000打点は46人目。打点は打撃主要タイトルの一つでもあり、2000本安打に遜色ない大記録だといえよう。

 41歳11か月での達成は史上2番目の高齢記録。40歳以上で達成した選手は、福留で7人目(達成日/生年月日)。

谷繁元信 42歳5か月
(中日 2013年6月13日/1970年12月21日生)

福留孝介 41歳11か月
(阪神 2019年4月6日/ 1977年4月26日生)

和田一浩 41歳9か月
(中日 2014年4月15日/1972年6月19日生)

井口資仁 41歳8か月
(ロッテ 2016年9月1日/ 1974月12月4日生)

山崎武司 40歳9か月
(楽天 2009年8月13日/.1968年11月7日生)

古田敦也 40歳1か月
(ヤクルト 2005年10月5日/1965年8月6日生)

稲葉篤紀 40歳1か月
(日本ハム 2012年8月8日/1972年8月3日生)

 全員が21世紀以降の達成。選手寿命が伸びていることをこのデータからも実感できる。いずれもチームリーダーとして長く活躍した選手たちだ。

PL学園出身では4人目、2000安打未満で1000打点は13人目

 PL学園出身者では4人目だ ()は実働

加藤秀司 1268打点(1969-1987)
清原和博 1530打点(1986-2008)
立浪和義 1037打点(1988-2009)
福留孝介 1003打点(1999-  )

 福留は2008年から2012年まで5シーズンMLBでプレーしている。実働16年での記録達成だ。100打点は2005、2006年の2回だけだが、36歳でNPBに復帰してからも打棒は衰えず、直近4年間で3回70打点以上を記録している。

 4月9日時点で、福留の通算安打数は1818安打。2000安打未満で1000打点を記録した打者は福留で13人目だ。打点の多い順。

T・ローズ 1269打点/1792安打(1996-2009)
山崎武司 1205打点/1834安打(1987-2014)
松中信彦 1168打点/1767安打(1997-2015)
田淵幸一 1135打点/1532安打(1969-1984)
藤村富美男 1126打点/1694安打(1936-1958)
村田修一 1123打点/1865安打(2003-2017)
原辰徳 1093打点/1675安打(1981-1995)
中村剛也 1050打点/1333安打(2002-  )
青田昇 1034打点/1827安打(1942-1959)
江藤智 1020打点/1559安打(1989-2009)
掛布雅之 1019打点/1656安打(1974-1988)
井口資仁 1017打点/1760安打(1997-2017)
福留孝介 1003打点/1816安打(1999-  )

 一時代を築いた強打者が並んでいる。しかし、戦争でキャリアが中断している選手、故障などで選手寿命が短かった選手、MLBに挑戦した選手など、何らかの事情で実働期間が短くなった選手が多い。

 この中で殿堂入りしているのは藤村冨美男、原辰徳、青田昇の3人。1000打点を記録していても2000本安打をクリアしていないと、殿堂入りは難しい。福留は日米通算では2316安打をマーク。NPB通算2000安打にも182安打となっている。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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