カジヒデキ、通算18枚目のニューアルバム「GOTH ROMANCE」6月5日発売決定! 「僕の作品でも最高傑作が生まれようとしています」

1987年3月21日に撮影されたカジヒデキ

カジヒデキの思春期/青春期の相反する二つの世界「ゴスとネオアコ」を表現した最高傑作「GOTH ROMANCE(ゴスロマンス)」が6月5日に発売となる。5月23日より「GOTH ROMANCE」のプロデューサーでもある堀江博久と共に鎌倉、神戸、京都、千葉にて「GOTHROMANCE Release Party」も開催決定。

また、4月17日には90年代のカジヒデキ、4月24日には00年以降のカジヒデキの過去作品も配信解禁される。

カジヒデキ コメント

昨今の世界的な90’S リバイバルの影響もあるかもしれませんが、個人的に「思春期」「青春」そして「大人になるこ と」をテーマにしたアルバムを制作しようと思った時、自分の思春期、青春期を振り返ると、80年代後半から90年代 前半の時期にあたるので、その頃に影響を受けた音楽をサウンドの核に持ってきたところ、偶然か必然か90’S リバイバルに重なったという感じです。
80年代。まだ10代だった僕はゴス少年でした。 ゴスはゴシック(GOTHIC)であり、当時はポジティブ・パンク(=ポジパン)と呼ぶ方が普通でした。 簡単に説明すると、80年代初頭に UK で巻き起こったポスト・パンクの流れで、世紀末の退廃的なファッションと思想、 ダークな音楽性を基本にしつつ、ファッショナブルでアーティスティックな様式美の世界。10代後半の僕はまさに、その退廃美と耽美的な世界にどっぷりと浸かった、暗黒な青春時代を送りました。 そして80年代終わり〜90年代にかけては、プレ渋谷系→渋谷系の時代。 正に僕はその時代を通して、そのシーンの渦中にいました。

音楽的には80年代初期〜中期に UK で続々と登場したネオ・アコースティック(この言葉自体は日本で生まれたも の)に端を発し、ギターポップ、インディーポップ、60年代のフレンチポップ、小粋でお洒落な映画のサントラやジャズ、 A&M などアメリカン・ポップスやソフトロックなど時代もジャンルも飛び越え、そこに同時代に巻き起こったマンチェス ター・ムーブメント、インディーダンス、グランドビート、ハウスやアシッドジャズなどの最先端なムーブメントが物凄い 勢いとスピードで加わり、それらを全てが同列に聴き、楽しむ事が当たり前になった時代。 今では当たり前の事ですが、当時の熱量の凄さは尋常ではなかったんです。 このアルバムは、僕自身が90年前後に最も刺激を受けたサウンドをベースに、過去と今が美しく結びつく接点のような作品作りを心掛けています。

「ゴスロマンス」というタイトルは、僕の思春期/青春期の相反する二つの世界「ゴスとネオアコ」を表現しています。 ネオアコの方がなぜロマンスかと言うと、ネオアコは青春の苛立ちを歌いつつも、サウンドは至ってロマンチックなもので、ネオアコの代表アーティストと言えるフリッパーズ・ギターは2nd アルバム「CAMERA TALK」のサブタイトルとし て「Anarchic Romanticism of Youth」と言い放ったところを由縁にしています。 アルバム全体のサウンドも歌詞も、至って後者の「ロマンス」がほとんどで、目に見えて「ゴス」を扱ったのは「秘密の 夜会」の歌詞の部分だけです。 ただ、僕のスピリット=僕の生き様としてゴスは切っても切り離せないものなので、タイトルに一翼に持って来たので す。
それは「自分のスタイルを貫く、曲げない」という意味でも、今年 FUJI ROCK 出演で来日するザ・キュアーのロバー ト・スミスと同列に語って頂きたい生き様だと思っています。
プロデューサーは昨年リリースしたミニ・アルバム「秋のオリーブ」に続き、25年来の友人であり盟友である堀江博久氏。 お互いのことを知り尽くしているからこそ生まれる信頼とハーモニーによって、僕の作品でも最高傑作が生まれようとしています。

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