猫との避難について真剣に考えてみた 茨城県の動物指導センターを訪問しました

動物指導センターにて

ワースト1返上へ条例

今回のタイトルのきっかけは、茨城県の動物指導センターにお邪魔したことです。以前からお世話になっている県庁の方が、動物指導センター担当だったためお声がけいただき、特別に視察させてもらいました。

茨城県は実は、犬猫の殺処分が全国ワースト1だった過去があります。2016年に殺処分ゼロの条例ができ、現在はストップしていますが、動物支援センターでは、飼い主になってくれる方を待っている犬猫ちゃんがたくさんいました。ボランティアの方も協力してくださり、里親譲渡なども行われています。

私はこのような実態を目の当たりにするのが初めてだったのですが、素朴な疑問として、どうしてここに犬猫ちゃんが増えるのか?!と思い質問しました。元々の野犬や地域猫も少なくはないそうですが、飼い主の都合で捨てられる子達もいるそうです。

もちろん、やむを得ない状況もなくはないと思います。ですが、一度家族と迎え入れた方が、途中で飼えなくなり連れてくるというのは、あってはならない事だと私は思います。

一度、家族とした迎え入れた犬猫ちゃんは、最期まで責任を持って共に生きていく。そういう覚悟がなければ、ペットを飼う資格はないですよね。これってもっともっと飼う前に、譲る側、売る側が訴えてもいいのではないかとも思います。

野犬や地域猫への対策としては、行政で、去勢避妊対策の取り組みが進んでいるようです。それでも10年はかかると言われています。最近、多頭飼育崩壊も度々問題としてニュースにも取り上げられていますが、飼い猫ちゃんも避妊去勢をする事が必要不可欠であることがわかりました。

それと、うそのような本当の話ですが、地域柄、飼っている犬猫ちゃんがいなくなっても気づかないこともあり、数カ月してからセンターに連絡が入ることもあるそうです。首輪はもちろんですが、迷子対策として、名札やマイクロチップ、犬の場合は鑑札や狂犬病予防注射済票を着票することをお願いしていました。

少し悲しい実態の話を先に書いてしまいましたが、センターで環境省のペットを守るための防災対策やガイドラインの冊子を頂きました。実際に、災害時にはぐれてしまった犬猫ちゃんが保護されるケースもたくさんあるそうです。

私が住む目黒区の桜祭りに地元・常総市がやってきた。神達岳志市長とJAの皆さん

いざという時の行動と平時の備え

さて、前置きがずいぶん長くなりましたが、いよいよ我が家の猫ちゃんと、いざという時の避難どうするか問題を考えます。

ガイドラインの「災害後ペットと過ごす注意点」というページに4つの選択肢が載っています。

1.避難所で生活する
2.自宅で生活する
3.車の中で生活する
4.施設に預ける

1の場合、避難所によってはペットと同行できない所もあるようなので、事前に確認しないといけません。また、同行避難できた場合でも人とペットは別々ということがほとんどのようです。2016年の熊本地震では、一緒に避難生活をした飼い主の方の意見も載っていました。

2の場合、自宅が安全であることが第一前提です。人が過ごすことが厳しい場合でもペットが生活できる状況なら、避難所からお世話に通う方法もあるそう。ただ、二次災害の危険がある時は同行避難をと呼びかけられています。

3の場合、周りに気を使わずに過ごせるけれど、エコノミー症候群や、ペットの熱中症は危険もあるでしょう。まず、車がない我が家の選択肢からは外れました。以前、車での避難はリスクが高いので、それならばテントでの避難の方法があると教わったのですが、その場合ペットとも過ごしやすいのではと思いました。

4は避難所に入れない場合や、飼い主の事情、ペットの健康状態などにより、自治体の収容施設、動物病院、動物保護団体などで預かってもらうケースもあります。家の再建のため長期だけでなく、片付けや仕事のため、数日という事や数時間ということもありということでした。

その時の状況によって、この選択肢の中から、どうするか決めることになりそうですが、またそれまでの準備もしておく必要があります。

●日頃の備え
1.健康管理 ※ワクチンなど
2.所持者表明※迷子札など
3.しつけ※ケージを嫌がらない※トイレは決まったところでなど
4.避難方法の確認※同行避難の方法など
5.防災グッズ※食事・水、トイレ用品、首輪、リードなど

また、家の中でペットを守ることが必要不可欠です。家具の転倒防止など、安全対策もしっかりする必要があります。

我が家が実際に被災した時、避難所に行くことになったら徒歩で行くしかありません。実際にいつか試してみたいと思うのですが、こちらの記事がとても参考になりました。

【ペットと防災】 愛猫と一緒に避難してみた! (1)準備編
https://mag.anicom-sompo.co.jp/6579

実は、年明けに夫の実家に車で帰省した際、飼い猫のペロをひとりぼっちにするという選択はなかったので、避難訓練も兼ねていました!避難訓練という様子は一切ありませんが、その時の動画がありますので、興味のある方はご覧にください。

こちらも参考になります。

獣医さんが教えるリアルな防災対策
http://news.livedoor.com/article/detail/15305290/

写真を拡大 栃木でマイタイムラインイベントやります

さて、今回のちょっくら防災、まずは考えるということをお勧めします!

そんでは!

(了)

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