新人県議11人に当選証書 人口減対策、地域活性化へ抱負 「経済強く」「弱者の声 反映」

当選者に当選証書が手渡された県議会議場

 7日投開票の県議選で新人11人が新たに議員バッジを着けた。人口減少や地域活性化などに対してどういう視点で取り組むのか。10日、県議会議場であった当選証書付与式に出席した新人議員に1期目の抱負を聞いた。
 「一番は島原半島の活性化」と話すのは、南島原市区の中村一三氏。特に市議時代から県に要望を重ねた道路整備について「例えば大村まで何時間もかかり、10人中9人が不便だと言っている」。有権者の声を忘れず、任期中に道筋を付けることが目標という。
 人口減少や経済活性化、農林水産業振興など本県の課題は多岐にわたる。佐世保市・北松浦郡区の山下博史氏は旧合併町や離島・半島で歯止めがかからない人口減の構造的問題や県予算の中身について「しっかり勉強して取り組んでいきたい」とし、大村市区の北村貴寿氏は「若年層が県外に出て行かないよう、県内企業で稼げるようにしたい」。長崎市区の中村泰輔氏は三菱重工業や三菱造船での勤務経験を生かして「企業と県のパイプ役になり長崎の経済を強くする。ものづくりを中心とした製造業を強くしたい」と思い描く。
 女性議員は2人増え、政策に女性の視点が生かされそうだ。西彼杵郡区の饗庭敦子氏は有権者から子どもを預けられず育休を伸ばさざるを得ない現状や悩みを聞いてきた。「特に待機児童の解消に力を入れる」と抱負。長年教育現場に身を置いた佐世保市・北松浦郡区の堤典子氏は「困っているのに声を上げられない人を見てきた。障害者や引きこもりなど社会的弱者と言われる人に寄り添い、県政に反映したい」。
 長崎市区の浦川基継氏は地域の声を聞くことを大事にしていく考え。農業の基盤整備や雇用対策なども含め「耳を傾け、優先的に取り組んでいきたい」と話した。

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