『Sportskeeda』は7日、「輝かしいスタートを切りながら、早く衰退してしまった10名の選手」という記事を掲載した。
デビューしてから数年で大きな注目を集めたものの、その後のキャリアを下降させてしまった10名とは?
アンドレ・シュールレ(フラム)
シュールレはブンデスリーガのマインツでキャリアを始めた。2009年にトップチームへ上がる前から、ヨーロッパのトップクラブから目をつけられていた。年代別のカテゴリでの印象的なプレーから。
そして彼は20歳でレヴァークーゼンに移籍。プロデビューから2年で750万ポンド(およそ10.88億円)の価格がついた。
そこではファーストチームのレギュラーとして活躍し、2015年には2000万ポンド(およそ29.01億円)でチェルシーへと移籍することとなる。そこではあまりいい時期を過ごせなかったが、ヴォルフスブルクへの移籍で復活。
ところがその後ボルシア・ドルトムントへの移籍を選択したことはミスだった。今季はフラムに貸し出されたが、チームの降格を止められず。
マルコ・マリン(ツルヴェナ・ズヴェズダ)
チェルシーに加入したときはスターになると予想されていたマリンであるが、現在はセルビアリーグのツルヴェナ・ズヴェズダでプレーしている。
2012年にブレーメンから750万ポンド(およそ10.88億円)でチェルシーに移籍した。多くの人が活躍を期待したものの、物事はうまく行かず。彼がゲームに与えた影響はごく僅かだった。
スタンフォード・ブリッジでは様々なポジションで起用されたものの、どこでも評価されず、250万ポンドでオリンピアコスに売却されている。
そんなマリンももう30歳になった。流石にもう再ブレイクは難しいだろう。
ライアン・バベル(フラム)
アヤックスのアカデミーを2001年に卒業したバベルには大きな期待がかけられていた。そして事実、彼はトップチームでデビューして活躍し、すぐに1500万ポンド(およそ21.76億円)でリヴァプールに移籍した。
そしてアンフィールドでの時間も概ね成功だったといえるだろう。とてもいい選手になった。しかし何事もそうだが、上がれば落ちてくるもの。
20代前半を終えるころになると、リヴァプールでのパフォーマンスは定価。2011年にわずか600万ポンド(およそ8.7億円)でホッフェンハイムへと売却されていった。
その後は4つのクラブを渡り歩き、今季はフラムでプレー。それほど印象的なプレーを見せ続けているわけではなく、難しい状況が続いている。その一方で、代表ではむしろレギュラーを奪い返しているのだが…。
ガンソ(フルミネンセ)
2008年にはネイマールと並び称されるような若手選手であったガンソ。当時の彼の姿を見れば、ミッドフィルダーとして大きな可能性を秘めていたことはよく分かる。
しかし彼の一貫性は時間とともに減少して行き、ヨーロッパではなくサンパウロへと移籍した。そして2016年にようやくセビージャへ。
それでも彼は全体的にかなり低調なパフォーマンスを見せ、昨年夏にはフランス・リーグアンのアミアンへと貸し出されることになった。
そしてローン移籍から帰ってきてから1日後、彼はフルミネンセへとフリーで放出されている。彼に一体何が起こってしまったのか…。
フェデリコ・マケダ(パナシナイコス)
マンチェスター・ユナイテッドでデビューし、アストン・ヴィラ戦で途中出場から2ゴールを決めた時、彼はまだ17歳という若さだった。
2009年にプレミアリーグのタイトルを掲げたユナイテッド。その優勝を導いた選手はまさに彼だったとも言える。その輝きに世界中のサッカーファンが注目した。
しかし、その期待の上昇が没落の始まりだったのかもしれない。圧力に対処できなくなった彼は急降下していった。
サンプドリア、シュトゥットガルト、QPR、ドンカスター、バーミンガムとローンで渡り歩き、2014年にカーディフへとフリーで放出されている。27歳となった現在はギリシャリーグでプレーする。
ヨアン・グルキュフ(無所属)
レンヌでキャリアをスタートした際には大きな評価を受けて、当時世界のトップクラブであったミランへの移籍を果たした。「次なるジネディーヌ・ジダンになる」と期待され、その評判はサッカーファンなら誰もが聞いただろう。
しかし、ミランでの2シーズンは大きな失敗に終わり、ローンでボルドーへと移籍することになった。
そこではフランス・リーグアン優勝に貢献するなど再ブレイクを果たし、そしてリヨンへと2000万ポンドで移籍する。
ところが、リヨンでは度重なる怪我に悩まされて全盛期の輝きは失われてしまった。父クリスティアン・グルキュフが率いていたレンヌに復帰しても復活はならず、昨年限りでディジョンとの契約も解除されている。
イェフゲン・コノプリャンカ(シャルケ04)
ドニプロ・ドニプロペトロフシクから2015年の夏にセビージャへと移籍した時、次なるウクライナのスーパースターになると考えられていた。
ヨーロッパリーグで大活躍をした彼は多くのトップクラブのスカウトから注目されたが、やや一貫性が欠けているところがネックと思われていたそうだ。
その悪いところがセビージャでは出てしまった。シャルケに貸し出されてからは改善され、1150万ポンド(およそ16.68億円)で買い取られることになったが、またそれからパフォーマンスを落としている。
29歳になった今季、彼はシャルケでベンチを温める存在となっており、なかなか安定感が出てこない。
ジャック・ウィルシャー(ウェストハム)
アーセナルのキープレーヤーから、ウェストハムのベンチウォーマーとなってしまったウィルシャー。その理由が怪我であることはよく知られている。
一定の期間毎に後退を余儀なくされる。それはウィルシャーのキャリアのテーマになってしまっており、それが近い将来解決されるようには思えない。
アーセナルでの最後の数年間はガラスの脚だと嘲笑されていたが、2016年にボーンマスへのローン移籍で復活。しかしそのシーズンの最後にも怪我を負ってしまう。
去年の夏にはウェストハムへフリーで移籍したが、今季もまだ5試合しかプレーできていない。もうトップクラブでレギュラーを確保できる時代は終わったのかもしれない。
ルシアーノ・ビエット(フラム)
ビジャレアルからアトレティコ・マドリーへ1800万ポンド(およそ26.11億円)で移籍した時、次なるアルゼンチンのスター選手は彼であろうと期待された。それが2015年のこと。
彼はその後セビージャやバレンシアへのローン移籍を経験。まだビエットの能力が錆びついていないことを見せつける機会だったはずだが、むしろ心配を悪化させたように見える。
2年間で市場価値は1500万ポンド(およそ21.76億円)から500万ポンド(およそ7.25億円)まで下落してしまった。しかもその時まだ24歳という若さでだ。
フラムへのローン移籍はアトレティコ・マドリーが彼に与えた最後のチャンスだったかもしれないが、7月に復帰した後どうなるかはわからない。
アレシャンドレ・パト(サンパウロ)
ACミランに加入した時、アレシャンドレ・パトがどれだけ期待された存在だったか。彼は世界最高のクラブで唯一のティーンエイジャーだったが、その中でゴールを決めていた。
様々なチームから注目を集めたが、ミランはいかなる価格でも売らないと宣言。その理由は試合を見れば明らかだった。
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しかし、それから突然物事は変わる。彼のゴールは枯渇してしまい、怪我に悩まされるようになり、パトの自信も失われてしまった。
2013年には1300万ポンド(およそ18.86億円)でコリンチャンスへと売却され、その後中国超級リーグでプレー。今年サンパウロへと移籍することになった。