「観光客が戻ってくる」竹田など沿線住民喜ぶ 豊肥線復旧へ【大分県】

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熊本・大分地震で被災したJR豊肥線の不通区間。2018年4月9日時点の復旧作業=熊本県南阿蘇村

 2016年4月の熊本・大分地震で被災し、一部不通となっているJR豊肥線が20年度中に全線復旧する見通しが発表された12日、県内の沿線住民などは「観光客が戻ってくる」「光が差し込んだ」と喜んだ。

 県境で熊本県との往来が多い竹田市。市観光ツーリズム協会の井上隆会長(67)は「鉄道の寸断で観光客の減少に悩んできた。全線開通を地域が元気になるきっかけにしたい」。来年の東京五輪・パラリンピックで訪日外国人観光客の増加が見込まれる中、首藤勝次市長(65)は「復旧が五輪に間に合ってほしい」と話した。

 同地震からの復興活動に取り組んできた竹田ロータリークラブの服部真二さん(70)は「線路がつながれば人や地域も再びつながる。ようやく光が差し込んできた」と明るい表情を見せた。

 豊肥線は九州の東西を結ぶ“大動脈”。西側を訪れた観光客を県内に呼び込んだり、旅行会社が魅力的な観光商品をつくる上で欠かせない。

 県観光・地域振興課の阿部万寿夫課長(57)は「久住、阿蘇などがある大分―熊本間は九州観光のゴールデンルート。朗報を生かし、他県と連携して観光振興に力を入れていく」と述べた。

<メモ>

 豊肥線は熊本・大分地震の影響で豊後竹田(竹田市)―肥後大津(熊本県大津市)間が不通となった。2016年7月までに豊後竹田―阿蘇(熊本県阿蘇市)間が復旧。現在は阿蘇―肥後大津間の約27.3キロで不通が続いている。