「元J2日本人得点王」長谷川太郎氏が開催するストライカークリニックに潜入!

4月某日、ジョガールサッカークラブのキャンプに、元Jリーガーであり、現在は一般社団法人TREの代表理事を務める長谷川太郎さんがストライカークリニックを開くと伺い、見学及び取材をさせていただいた。

ストライカークリニックとは?

ストライカークリニックとは、現役時代J2日本人得点王に輝くなど、ストライカーとして活躍した長谷川太郎氏が開催するサッカークリニックである。2030年のワールドカップで得点王を輩出することを目標に、次世代を担うストライカーの育成を目的としている。

トレーニングの内容

主なトレーニングメニュー

・ウォーミングアップ…ランニング、ストレッチ、ミニダッシュなど

・ドリブル…ジグザグドリブルなど

・シュート…シュート練習(母指球や腰の回転を意識して)

・ゲーム…3vs3、11vs11など

この日は他にも、スローイング、3人目の動き出し、ディフェンスラインとの駆け引きなど、多岐にわたるメニューであった。数名の大学生もトレーニングの手伝いをしていたこともあり、選手にはお手本となるプレーを数多く学べる機会となったはずである。

「上達するためにこだわって練習してほしい」

ストライカークリニック終了直後、長谷川さんにお話を伺った。

佐藤: 貴重な時間をいただきありがとうございます。よろしくお願い致します。

長谷川氏: よろしくお願いします。

佐藤: 本日指導した感想をお聞かせ下さい。

長谷川氏: はい、これまで私が培ってきた経験をもとに指導しました。特に母指球(足の親指の付け根) でのシュート、腰の回転、シュートの(打ち方の)選択肢を持つことなど、ゴールを決めるために必要な技術を伝えられて良かったと思います。

佐藤: 心がけて指導したことは何ですか?

長谷川氏: 「実体験を元に(各年代やレベルに合わせて)必要なことや、知っておいてほしいことを、分かりやすく伝えること」です。選手たちには、もっと積極的にシュートを打ってほしいですし、ゴールを決める喜びを体感してほしいと思ってこのクリニックをやっているので、「ゴールを決めること」を仕事としてきた自分自身の経験を伝えました。

佐藤: 新中学1年生も多く参加していましたが、小学生の頃とはどうサッカーが異なるのでしょうか?

長谷川氏: 一番は「ボールのないところでの動き出しと、その質」が問われると思います。今日はその為に「3人目の動き出し」の練習をしました(カラーコーンを相手ディフェンスラインに見立てて)。

佐藤: 中学生の選手たちにはどう練習すれば上達に繋がるとお考えですか?

長谷川氏: 選手には「こだわって練習してほしい」です。自分が「こうプレーしたい」というプレービジョン通りにプレーできるように、自分自身が納得するまで練習することが大事だと思います。

「サッカー選手と一緒にクリニックをしたい」

佐藤: 今後の活動についてお聞かせ下さい。

長谷川氏: TREの目標は、2030年のワールドカップ得点王になる選手を輩出することですが、この目標に向かって今後は現役、又は現役を退いたプロサッカー選手と一緒にクリニックを開催していきたいです。目標(ワールドカップ得点王輩出)に向かって多くの方と協力していければ、と思います。

佐藤: 本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

「相手の思いを大事にするクラブ」

ジョガールサッカークラブの指導者である揚石さんにもお話を伺った。

佐藤: 本日はお忙しい中貴重な時間をありがとうございます。まず、このクラブはどんなチームかお聞かせ下さい。

揚石氏: このクラブは「相手の思いを大事にするクラブ」です。思いやりを持つこと、感謝の気持ちを持つことを理解してもらい、サッカーを通じて、人として成長してもらいたいと思って、指導しています。

佐藤: 指導者をやってて良かったことは何ですか?

揚石氏: 選手の笑顔(充実した顔)です。成長を身近に実感できることは指導者冥利につきますね。

佐藤: 選手に一番求めたいことは何ですか?

揚石氏: サッカーを通じて「継続する力を養うこと」、「相手を思いやるなどの人間性を磨くこと」です。サッカーをやっていたからこそ「継続できた」、「仲間と協力できた」と思ってもらえれば、と思います。

佐藤: 長谷川さんとはどの様なご縁で、今回のクリニックが開催されたのでしょうか?

揚石さん: 長谷川さんとは熊本地震の際の震災復興チャリティーイベントで知り合いました。以後何度かお会いする機会があり、今に至っています。選手たちには、今回のクリニックで、長谷川さんからたくさん吸収し、選手としての引き出しが増えてくれれば、と思っています。

佐藤: ありがとうございました。

「今日の学んだことを活かして、大会でいい結果を出したい」

選手にもお話を伺い、チームを代表して、むらだだいき選手(中学3年)がインタビューに応じてくれた。

佐藤: このクラブに入ったきっかけは何ですか?

むらた選手: 元々このクラブのコーチが知り合いであり、そのコーチの下でプレーしたいと思ったからです。

佐藤: このチームの良さは何ですか?

むらた選手: 「切り替えの早さ」です。練習は良い雰囲気でしますが、実戦になると、集中力が高いと思います。

佐藤: 今日のストライカークリニックはどうでしたか?

むらた選手: 勉強になりました。今日学んだシュートの打ち方を実践していきたいです。

佐藤: 今回大学生がクリニックのアシスタントをされていましたが、大学生のプレーはどうでしたか?

むらた選手: ボールの受け方が中学生とは違いました。マネしたいです。

佐藤: 今後のチームの目標は何ですか?

むらた選手: 今日学んだことを活かして、大会でいい結果を出せるように頑張ります。

佐藤: インタビューさせて頂きありがとうございました。大会頑張って下さい。

この日は40人以上の新中学1年生から新3年生が参加し、Jリーグで活躍した長谷川さんのプロの技術に大きな歓声を上げるなど、真近で元J2日本人得点王のプレーを見て、技術指導を受けたことは、選手にとって、一生の財産になったに違いない。何より選手のハツラツとしたプレーが見れたことを幸せに思う。

お忙しい中、インタビューに応じていただいた長谷川さん、揚石さん、選手の皆さんには感謝の意を述べたい。今回のようにまたスクール取材を行い、多くの選手や指導者に出会えることを楽しみに、日頃の記事の執筆に邁進していきたい。

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出典: www.amazon.co.jp

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