落ち着きと闘志もたらす ロアッソMF岡本知剛・背番号31

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7日の相模原戦で、フリーキックを放つ岡本知剛=えがお健康スタジアム(後藤仁孝)

 左足首の故障で出遅れていた岡本知剛が3月31日の第4節・岩手戦で初出場。守備的MFとして、チームに落ち着きと闘志、そして初勝利をもたらした。「走り抜くこと、戦うことはサッカーのベース。自分にもチームにも求めていきたい」。静かな口調の奥に固い意志を感じさせる。

 2007年のU-17ワールドカップなどユース世代の国際大会を数多く経験。広島ユースから08年にトップ昇格を果たし、鳥栖や松本などJ1で76試合、J2では51試合に出場した。

 昨季はJ2松本に所属したが、J1昇格が決まったシーズン後に契約満了を言い渡された。プレーする場を求める中で、最初に声を掛けられたのが熊本だった。それだけに感謝の思いは大きく、「このチームをJ2に復帰させる強い気持ちと責任感を持ってプレーする」と恩返しを誓う。

 鳥栖時代の14年に右太ももを肉離れして以降、けがが増え、年間を通して活躍できるシーズンが減った。J1時代には激しいチーム内競争で「信頼を得るのも失うのも一瞬」とも実感した。28歳となり、「1試合に懸ける思いが年々強くなっている。周りにも積極的に意見をぶつけ、後悔のないゲームをしたい」。

 尊敬するのは広島時代の先輩で昨季引退したMFの森崎和幸氏。1試合を通じて高い集中力を保ち、空いたスペースをカバーしたり、パスコースを確保したりする姿勢を見習う。ゴールやアシストのような派手さはないが、自身の特長である「攻撃を組み立てる縦パスや、ゲームを落ち着かせるプレー」でチームを引っ張る。(植山茂)

 ◇おかもと・ともたか 広島県尾道市出身。身長179センチ、体重70キロ。妻と5歳の息子を広島に残し、熊本に単身赴任中。練習後は「先輩をなめてるけど礼儀正しい面もある」というMF田村翔太(24)と、コーヒー店で海外サッカーの試合を見て過ごす。

(2019年4月13日付 熊本日日新聞朝刊掲載)