教員志願者、思い熱く 広島県・広島市教委の説明会、参加者に聞く

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県教委と広島市教委が開いた教員採用試験の説明会

 広島県内の公立学校で必要な教員数を確保できないケースが相次いだのを受け、県教委と広島市教委が人材集めに力を注いでいる。13日には来年春の採用に向けた選考試験の説明会をスタートし、学生たちにやりがいを猛アピールした。一方、世間では長時間勤務など教育現場の厳しさも指摘される。なぜ教員を志し、働き方をどう考えているのか―。参加者の思いや要望を会場で尋ねてみた。

 同市の東区民文化センターであった説明会には約700人が集まった。現役教員のインタビュー映像が流れ「子どもに無視されたこともあったが諦めずに接し、今はやりがいを感じている」などと体験を披露した。小学校教諭を目指す安芸区の大学4年の女性(21)は「子どもたちのために授業をつくれるのが一番の魅力。体験談を聞き、好きな仕事だから頑張れると思えた」と前向きに受け止めた。

 両教委の担当者は、休暇や育休などの働き方も説明した。ただ文部科学省の2016年度の調査では、月80時間の「過労死ライン」を超える残業をしていた教諭は全国の公立小で33.5%、公立中で57.7%に達した。

 「大変な仕事とは聞くけれど…」と、小学校教諭を目指す岩国市の大学4年の女性(21)。「業務やストレスを抱え込みすぎないよう自己管理をして働きたい」と将来を思い描いた。

 中学校教諭を志願する南区の大学4年の男性(21)は「教師の任務の一部を外部の人に任せる流れがあるが、自分は部活を通しても子どもと関わりたい。状況に応じていろいろな働き方ができる柔軟な職場であってほしい」と願う。

 県内では18年度、小中学校などで教員の欠員が多発し、一時的に授業ができなくなる学校もあった。県教委は要因として、教員定数に占める非正規の臨時採用教員(臨採教員)の多さがあるとし、正規教員の割合を高める方針。臨採教員として働く県内の40代男性は「雇用の先行きが不安定なので、正規教員に就きたい」と歓迎した。

 両教委は20年4月から働く教員採用について、前年より108人多い1044人程度と見込む。合同の説明会は昨年より会場を3カ所増やし、25日までに15都府県の21会場で開く。