熊本地震きょう3年 1万6500人、いまだ仮住まい

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14日で熊本地震から3年を迎える益城町。庁舎が解体され更地となった町役場の敷地(中央手前)に朝日が差した=13日午前6時45分すぎ(高見伸・小山真史、小型無人機で撮影)

 関連死を含め270人の命を奪った熊本地震は14日、発生から3年を迎えた。仮住まいを強いられている人は1年前に比べ2万1千人余り減り、3月末現在で1万6519人(7304世帯)。建設型仮設住宅の入居率は5割を切った。災害公営住宅(復興住宅)の建設も各地で進むが、住まい再建のめどが立たない被災者はまだ多い。

 仮設住宅などで暮らす仮住まいの被災者数は2017年5月のピーク時(4万7800人、2万225世帯)から人数で65・4%、世帯数で63・9%減少した。民間賃貸住宅への移転や自宅再建が進む一方、県の調査で211世帯が経済的な理由などで住まいの再建が難しいことも判明した。県は原則2年の仮設住宅の入居期限を最長4年に延長した。

 建設型仮設住宅(4169戸)の入居率は43%(1993世帯)となり、集約に向けた検討も始まった。

 仮住まい先で誰にもみとられずに亡くなる「孤独死」の確認件数は計28人(公営住宅、特定優良賃貸住宅各1人を含む)。高齢者らの見守り支援の必要性が増している。

 災害公営住宅は1717戸の整備予定のうち、約3割の496戸が完成。宇土市、美里町、甲佐町、西原村は整備が完了した。残る8市町村の計1221戸は来春までに全戸完成を見込む。

 最大震度7が2度襲った益城町では県の復興事業が本格化。県道熊本高森線4車線化(3・5キロ)は1月、先行整備区間の3区間計267メートルで着手。中心部の土地区画整理事業(28・3ヘクタール)も仮換地などの準備が進み、最短で20年6月からの住宅再建開始を目指す。

 県内全体の熊本地震と豪雨災害を合わせた災害復旧工事は県と市町村で計1万926件。このうち89・1%の9734件が事業に着手し、67・7%の7400件が完了した(いずれも2月末時点)。

 2月には宇土市の一部で「長期避難世帯」認定が外れ、県内の避難指示や長期避難認定は全て解除された。

 JR豊肥線の不通区間(肥後大津-阿蘇)、寸断された国道57号の北側復旧ルート(阿蘇市-大津町)、南阿蘇の玄関口となる新阿蘇大橋(南阿蘇村)はいずれも20年度開通を目指す。(野方信助)

■仮住まい 熊本市で最多の8552人 前年比58%減

 熊本県は、熊本地震で仮設住宅に入居している人数について、3月末現在の市町村別内訳をまとめた。仮住まいを続ける住民がいるのは県内20市町村。最多は熊本市の8552人だった。

 熊本市は前年に比べ58%減少で、県すまい対策室は「賃貸アパートなど借り上げ型のみなし仮設が多く、入居期限後にそのまま住み続ける傾向にある」としている。

 2番目に入居者が多かったのは益城町で3473人。建設型に1977人が入居している。災害公営住宅(復興住宅)の完成を待つ世帯が多く、減少率は45%だった。

 災害公営住宅の整備や入居者の自宅再建が進んだ南阿蘇村は71%減の643人、宇城市は55%減の702人だった。

 和水町、南関町、南小国町、産山村、高森町の5町村は計28人が仮住まいを終え、入居者はゼロとなった。(高宗亮輔)

(2019年4月14日付 熊本日日新聞朝刊掲載)